道具にヒミツあり

使いよさにこめられた工夫のポイントはここだ!

道具にヒミツあり
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著者 小関 智弘
通し番号 ジュニア新書 581
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 歴史
刊行日 2007/12/20
ISBN 9784005005819
Cコード 0250
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 222頁
定価 本体820円+税
在庫 在庫あり

ボールペンに鉛筆,メガネにファスナー,ケータイに自転車.なじみの道具たちが安心して使えるのは,作る人たちの工夫がこめられているからだ.旋盤工だった小関さんが,作った人からポイントを聞いたり,調べたりして,ヒミツを教えてくれる.道具と作る人たちの素顔が見られ,「こんなに工夫があったんだ」と感心させられる.

■内容紹介
 メガネをかけている人のどのくらいが,「メガネが重い」と感じているだろうか.あなたはどうですか? 僕は本を読むとき,パソコンに向かうとき,メガネをかけますが,「重い」と思ったことはただの一度もありません.
 フレームが細く軽いのももちろんですが,レンズがガラスでなくて,プラスチックなのです.しかも,球面レンズでなく,非球面ですから,すみずみまではっきりと見える.同じものを,球面レンズで見た場合(A)と非球面レンズで見た場合(B)とくらべた写真を,本に掲載しました.Aではレンズの半径の70%までがふつうに見え,その外側の像はひどく歪んで見えます.Bでは全面ふつうに見えます.
 しかし,非球面レンズは,表面のカーブが球面のように一様ではありませんから,機械で磨くのは難しい.それを大田区の町工場が,工夫を重ねて,機械磨きができるようにしたのです.この会社がつくった非球面のガラスレンズは,熱にも強いので,医療機器やレーザー加工機などに広く使われています.
 どんな工夫をしたかは本に書かれていますが,工場に写真を撮りにいった写真家と僕が感心したのは,レンズの非球面部分を仕上げる工具を手づくりしていたことでした.仕上げ工具は市販のものがない,だから手づくりなのだそうです.
  町工場で僕が実感したのは,日々の努力,工夫,苦労,そして先を見据える目でした.旋盤工としてものづくりをしてきた著者の小関さんは,あたたかい共感と,工夫のポイントを見抜く目で,しっかりと彼らの営為を見つめています.日々使っている道具に,つくり手の魂が込められていることがわかる,そんな一冊です.

1 ボールペンの球がよく回転するわけ
2 書いたものをどうやって消すか
3 メガネやカメラが軽くなったわけ
4 思いもよらないファスナーの使い道
5 ケータイのモデルチェンジを支えるもの
6 自転車を眺めて考える
7 よく鳴るギターのヒミツ
8 アスリートを支えるシューズ
9 辻谷砲丸がオリンピックでメダルを独占したわけ
10 提案型ものづくりが産業を支える――小さな工場の大きな工夫

書評情報

東京新聞(朝刊) 2008年2月2日
朝日新聞(朝刊) 2008年1月6日
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