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これからの防災・減災がわかる本

命と財産を守る「減災」社会の実現にむけて,危機管理能力を身につけ,自分で考えて行動するための1冊.

これからの防災・減災がわかる本
著者 河田 惠昭
通し番号 603
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 社会・倫理
刊行日 2008/08/20
ISBN 9784005006038
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 238頁
在庫 在庫僅少

家で,学校で,外出先で,もし災害に遭ったら? 世の中進んでいるはずなのに,大災害が増え,被害も拡大しています.命と財産を守る「減災」社会に変えていくにはどうしたらよいか.単なるハウツーではなく,災害のメカニズムを知り,適切な危機管理能力を身につけ,みなさんが自分で考えて行動できるようになるための1冊.

■内容紹介
 近頃,地震や洪水などの災害が増えていると感じ,心配に思っている人も多いのではないでしょうか.それは杞憂でも何でもなく,地球が災害多発時代に入っているといっても過言ではない上に,社会が発達したことで,以前より災害にもろくなっているのです.
 災害を起こさないようにすることはまず不可能です.そしてこれまでは,災害が起こっても,被害を全く出さないことが目指されてきました.しかしそれでは,想定していなかったような災害が起きた場合,被害がより拡大してしまいます.災害が起き,その被害を克服しても,またさらに大きな災害にみまわれ,ひどい被害を受ける.そのくり返しになっていたのです.
 災害を完全に押さえ込もうとするのではなく,災害が起こったときのことを考えてあらかじめ備え,災害が起こったあとの対応も準備しておくことで,本当に深刻な被害を避ける.それが「減災」の考え方です.
 そのために必要な知識をこの本ではお伝えしようとしています.これまでの災害についての情報,なぜ災害が増えているのかといった災害の理解からはじまり,個人として・地域として・自治体としてのそれぞれのこころがまえ,危機管理のやり方など,著者の豊富な経験と研究成果をわかりやすく綴っています.
 これからの時代を担うみなさんが,この本を参考にして,災害が起こっても安心して暮らせる「減災社会」をつくりあげてもらえれば幸いです.表紙のイラストは,そんな「減災社会」のイメージです.

はじめに
1 最近の日本の災害となぜ被害が大きくなったのか
2 最近の世界の大災害となぜ被害が大きくなったのか
3 風水害を変える地球温暖化
4 なぜ災害が起きるのか―地震と津波
5 防災対策から減災対策へ
6 減災の原点は自助・共助・公助
7 役にたつ危機管理
8 事前対応と事後対応
9 いま心配な巨大災害
10 社会を変えるのは君たち―ユビキタス減災社会に向けて
あとがき
河田惠昭 (かわたよしあき)
1946年大阪市生まれ.京都大学工学部土木工学科卒業,同大学院工学研究科博士課程修了.京都大学工学博士.同大学防災研究所教授,所長を経て,現在,関西大学理事・社会安全学部長・社会安全研究科長・教授,日本災害情報学会長.阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長(兼務).2007年国連SASAKAWA防災賞を日本人として初受賞.2009年防災功労者内閣総理大臣表彰.都市災害・巨大災害の減災や危機管理を研究し,社会安全学の創設を目指している.約700編の論文執筆のほか,主な著書に『12歳からの被災者学』(NHK出版),『都市大災害』(近未来社),『スーパー都市災害から生き残る』(新潮社),『安全・安心を科学する』(産経新聞出版)など多数.

書評情報

日本経済新聞(朝刊) 2017年5月20日
としょかん通信〔中高校生版〕 2012年11月号
高校生新聞 2011年5月号
朝日中学生ウイークリー 2011年4月10日号

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