ロースクール生と学ぶ 法ってどんなもの?

法律ってこんな考え方をするんだ!

ロースクール生と学ぶ 法ってどんなもの?
著者 大村 敦志 監修
通し番号 ジュニア新書 619
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 社会・倫理
刊行日 2009/03/19
ISBN 9784005006199
Cコード 0232
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 238頁
在庫 品切れ

髪型を校則で決めることができるの? うっかりお店の壺を割っちゃった! どうしてお酒を飲めないの? 中高生に日常起きる問題や疑問について,法律ではどんな判断をするのだろうか.若いロースクール生が高校生たちと会話しながら,いっしょに考えていく.身近な話題を通じて,法律ってこんな考え方をするんだとわかる本.

■内容紹介
 高校生にこんなことがほんとうに起こりそうだ.でも,もし自分が高校生から相談をもちかけられたら,どう答えていいものかわかりません.そこは,さすがロースクール生たち,見事に相談にのっていて,感心させられます.
 たとえば下校時に友だちと映画館へ入った若菜が,反省文を書かされ,1週間罰掃除になりました.これは校則で「登下校時の立ち寄りは,あらかじめ学校に許可願いを提出し,許可を得た場合以外は禁止」となっていることによるのでした.しかし,相談にのったロースクール生の桜は,憲法で保障された自己決定権や幸福追求権を奪うことにつながるという考え方をしめします.さらに,校則はたえず見直せるようにしておくことが大切だといいます.すばらしい「大岡裁き」だと,僕は思いました.
 監修者の大村敦志東大教授も,校則は法を学ぶうえでもっとも重要な教材だと,1章の終りにつけた「教授の一言」で語っています.ともかく,この本には高校生に身近な問題が,法律の考え方を通してみるとどう判断できるかが,ロースクール生と高校生とのまじめですがなんだか愉快な会話の形でしめされています.各章の終りにつけた,まとめ,考えてみよう,教授の一言は,考えをまとめたり,自分で考えるのに役立ちます.気軽に会話を楽しみながら,自分だったらどう考えるだろうと,問いかけてみてください.

1章 学校って無法地帯?[学校と法]
 1 いじめと髪形規制
 2 学校外の私生活に対する規制
 3 著作権法違反?――文化祭で生じる問題1
 4 ライブは騒音か?――文化祭で生じる問題2
 まとめ/考えてみよう/教授の一言(全章にあります)
2章 一人暮らしをはじめたい![契約法]
3章 お店の壺を割っちゃった![不法行為]
4章 私たち,結婚できるの?[婚姻]
5章 えっ,警察に捕まった!?[刑事手続]
 コラム5.1 少年法 5.2 裁判員制度
6章 10代のきみも法律と無関係じゃない[未成年と法]
 コラム6.1 成年年齢が20歳である理由 6.2 法律がまにあわないときは?――法解釈
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