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女子読みのススメ

女性の書き手による女性が主人公の小説を読み解くことを通じて,多感な10代の生き方を考える.ブックリストとしても最適の1冊.

女子読みのススメ
著者 貴戸 理恵
通し番号 754
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 国語・文学
刊行日 2013/09/20
ISBN 9784005007547
Cコード 0293
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 200頁
在庫 在庫あり

女性の書き手による女性が主人公の小説を,女性の目線で読み解くことを通じて,今を生きる少女たちが「子どもから大人になる過程」で出会うさまざまな経験や悩みに迫る.主人公の抱える「生きづらさ」を多面的にとらえながら,多感な10代の生き方を模索する.ブックリストとしても最適な1冊.

■内容紹介
 「これってもしかして私のこと?」
 小説の中に,等身大の自分や,そのとき自分が抱えている感情に非常に近いものを見つけて驚いた経験はありませんか? 学校やレンアイ,家族といった誰にとっても身近なテーマを描いた小説には,自分が体験している現実を客観的に見せてくれる力があります.本書では,女性の書き手による,女性が主人公の小説を,女性の目線で,特に「生きづらさ」に焦点を当てながら読み解いていくことを通じて,多感な10代の生き方を模索していきます.多様な登場人物の暮らしや感情に寄りそううちに,カッコ悪いと思っていた生き方に心が動かされたり,大人になることは大事なものを失うばかりではないことに気がついたり,いろいろ新しい発見があるかもしれません.「ああ,足踏みしているのは私だけじゃないんだ」とホッとできるかもしれません.
 巻末には,本文中で取り上げた作品のほかに各章のテーマに沿った作品も紹介しています.あなたの「今」を照らす作品との出会いが一つでも多くあることを願ってやみません.

はじめに

I 教室という宇宙船
私の居場所はどこ?/教室のヒエラルキー/強固な物語/いじめについて/いろいろな選択肢/不登校という選択/不自由な仕組み/女子のルール/「自分であること」を貫く/終わらないいじめ/宇宙船の外側

II 恋愛は女の子を救ってくれる・・・か?
レンアイ大好き!/ガールズ・イン・ラブ/恋愛のモチーフ/実らない恋/身体と自我のはざまで/暴力と恋愛/生きづらさを抱えて/恋愛とは呼ばないけれど,大切な関係はある

III 家族について
足もとにある最大の謎/ゆりかごは選べない/根のない関係/違っても家族になれる/似て非なる者/ふつうのかたちではないかもしれないけれど・・・

IV いつか,大人になったら
「ゴール」って何?/処女で非正規雇用の女子ですが何か?/「普通」が難しい社会になっている/いつも心にプライドを/断念の扉

おわりに
ブックリスト
貴戸理恵(きど・りえ)
1978年,福岡県生まれ.東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得済み退学.2013年より関西学院大学准教授.専門は社会学,教育社会学,不登校の「その後」研究.自分の不登校経験に基づいて,子ども・若者と社会とのつながりについて考えている.著書に『不登校は終わらない』(2004年,新曜社),『「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに』(2010年,岩波ブックレット)他,共著に『不登校,選んだわけじゃないんだぜ!』(12年,イーストプレス)等多数.

書評情報

朝日新聞(朝刊) 2013年12月22日
毎日新聞(夕刊) 2013年10月15日

電子書籍

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