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四字熟語の中国史

「温故知新」「風林火山」「臥薪嘗胆」──見慣れた四つの漢字を〈窓〉として,古代中国を遠望する.

四字熟語の中国史
著者 冨谷 至
通し番号 新赤版 1352
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 世界史
刊行日 2012/02/21
ISBN 9784004313526
Cコード 0222
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 220頁
在庫 品切れ
「温故知新」「風林火山」「臥薪嘗胆」「蛍雪之功」──どこかで目にしたことのある四字熟語の背景には,どんな歴史や思想があったのだろうか.『論語』や『史記』,諸子百家の思想に登場する四つの漢字を〈窓〉として古代中国を遠望すると,紆余曲折を経て,遠い時代や場所へと言葉や考え方が伝わる筋道が見えてくる.
「四つの漢字」という窓から

一 聖人を語った言葉──孔子と『論語』
 1 温故知新──なぜ「温」が「たずねる」なのか
 2 韋編三絶──書写材料の変遷
 3 盗泉之水──「正名」それとも「潔癖」
 4 糞土之牆──許されない「魯魚亥豕」

二 諸子百家の興宴──春秋戦国時代の思想
 1 守株矛盾──韓非子の儒教批判
 2 宋襄之仁──宋の人はなぜ笑われるのか
 3 不射之射──我れ未だ木鶏たりえず
 4 風林火山──信玄の旗印

三 太史公の歴史がたり──『史記』の世界
 1 酒池肉林──「暴虐なる王」の背景
 2 臥薪嘗胆──語り物と熟語の完成
 3 四面楚歌──天命をまえに
 4 曲学阿世──司馬遷が接した公孫弘

四 転換する時代と四字熟語──古代の終焉
 1 乱世姦雄──曹操の墓をめぐって
 2 親魏倭王──称号が語る日中交渉
 3 天知神知、我知君知──賄賂はなぜ犯罪となるのか
 4 蛍雪之功──読書人の世界

あとがき
冨谷 至 (とみや いたる)
 1952年大阪府生まれ
 京都大学文学部史学科東洋史専攻卒業,文学博士
 現在─京都大学人文科学研究所教授
 専攻─中国法制史
 著書─『ゴビに生きた男たち』(白帝社)
    『古代中国の刑罰』(中公新書)
    『秦漢刑罰制度の研究』(同朋舎)
    『流沙出土の文字資料』(京都大学学術出版会)
    『韓非子』(中公新書)
    『木簡・竹簡の語る中国古代』(岩波書店)
    『教科書では読めない中国史』(小学館)
    『東アジアの死刑』(京都大学学術出版会)
    『文書行政の漢帝国』(名古屋大学出版会)
    『中国古代官制和英用語集』(昭和堂)
    『中国義士伝─節義に殉ず』(中公新書)

書評情報

産経新聞 2019年3月1日
産経新聞 2013年4月23日
毎日新聞(朝刊) 2012年4月29日
週刊ポスト 2012年4月6日号
朝日新聞(朝刊) 2012年3月18日
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