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辞書の仕事

辞書づくりにかかわるエピソードを,『広辞苑』『岩波国語辞典』などその道三〇年の元編集者が楽しく語る.

辞書の仕事
著者 増井 元
通し番号 新赤版 1452
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 言語
日本十進分類 > 語学
刊行日 2013/10/18
ISBN 9784004314523
Cコード 0281
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 234頁
在庫 品切れ

いま,辞書に注がれる視線が熱い.数多あることばから何を項目として選び,有限のことばでどう説明するのか.地道な作業ながら,考えようによってはドラマチック.でも実際,どんなドラマがあるのか,ないのか? 辞書づくりにかかわるあれこれのエピソードを,『広辞苑』『岩波国語辞典』などその道30年の元編集者が楽しく語る.

はじめに

第一章 辞書の楽しみ
 無人島の辞書
  「たほいや」──辞書で遊ぶ
 見出されるのを待つことばたち
 辞典のいろいろ
 辞書“かがみ”論
 ことばには「はば」がある
  「目が点になる」はいつから使われた?
  「ことばの乱れ」考

第二章 ことばの周辺
 駆け出しの辞典編集者
 愛される語ゆえに
  「ゴリラのような奴」とはどんな人か
  「甘酒」は夏の季語?
 辞書の中の商標名
 美しく装飾した花嫁さん
 顰蹙は「買う」もの
 好きなことば、嫌いなことば

第三章 辞書の仕組み
  「見出し」の悩み
 解説のある場所へ
  「幸せ」のない辞典
  「嗚呼」にはじまる広辞苑
 載せることばをどう選ぶか
  「日南さん」の訴え
  「黒猫」「子猫」「捨て猫」、みんな載せますか

第四章 辞典編集者になりますか
 辞典編集者になりますか
  「築く」の解説を書いてみよう
  「仰ぐ」の解説はどうか
  「明るい農村」はあるか
  「目」にはどんな意味があるか
 辞書の文体
 不適切な用例
 用例は何のためにあるか

第五章 辞書の宇宙へ
 辞典の紙
 キャスター付き辞典のアイディア
 手描きの挿画がなぜよいか
 辞典、各社各様
 逆引き辞典は何の役に立つか
 逆引き辞典活用法
 類語辞典の可能性
 電子辞書と紙の辞書
 有限のことばでことばを説明するということ

あとがき
増井元 (ますいはじめ)
 1945年東京生まれ
 1967年東京大学文学部国語国文学科卒業
 1971年同大学院修士課程を中退し,岩波書店入社
 30余年にわたり,『広辞苑』『岩波国語辞典』『岩波新漢語辞典』等の辞典編集にかかわる.岩波新書『ことばの道草』『ことわざの知恵』『四字熟語ひとくち話』(岩波書店辞典編集部編)のメイン執筆者でもある.辞典編集部長,取締役等を経て,2008年退任.

書評情報

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東京新聞(朝刊) 2013年12月8日
北海道新聞(朝刊) 2013年12月8日
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