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納得の老後

日欧在宅ケア探訪

2025年,一人で自宅で医療・介護を受けながら暮らすために.日欧の新たな実践から学ぶ,未来に向けての知恵.

納得の老後
著者 村上 紀美子
通し番号 新赤版 1489
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 社会
刊行日 2014/06/20
ISBN 9784004314899
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 240頁
在庫 品切れ
団塊世代が75歳以上になる2025年.高齢でも自宅で医療や介護を受けながら暮らすという思いが一層強くなったとき,私たちに用意はあるのか.欧州の在宅ケアの現場を訪問した著者は未来に活かせる知恵を探り,日本各地での新たな医療・介護の実践にも出合う.納得のいく老後を迎えるための一冊.
はじめに──自分の近未来の姿を探して

第1章 ひとり暮らしを支える    ─ドイツ─
 家族やご近所とのつきあい
 よろず相談所
 日常のなかの家庭医
 ソーシャルステーション
 在宅ケアを利用するには
 五時から二三時の訪問を支える
 市民後見人制度

第2章 暮らしを自分でコントロール    ─オランダ─
 ビュートゾルフ、新しいビジネスモデル
 厳冬の訪問看護に同行
 自律的なチームで
 在宅ケアのルネサンス

第3章 本人の意思をいかす行政サービス    ─デンマーク─
 行政サービスを適切に提供
 本人ができないところをサポート
 家庭医は妊娠から看取り、離婚相談まで
  「分類してあてはめる」から「個人のニーズを見る」ケアへ
 現場発の豊かなアイディアと知恵をいかす

第4章 プライマリケアの土台の上に    ─英国─
 全科診療をおこなう家庭医
 地域保健センター
 チャリティ団体の存在感
 ケアホームの向上
 現場と教育の協働

第5章 近未来の柔軟な在宅ケアを探して    ─日本─
 支えられる人から支えあう人へ──那須塩原市の「街中サロンなじみ庵」
 高齢者の多い団地のよろず相談所──新宿区の「暮らしの保健室」
 希望を支える柔軟なケア──長浜市の「訪問看護ステーションれもん」
 かかりつけ医の仕事──長崎市の白髭医院とDr.ネット
 必要なときに、適切な在宅ケアを
 未来にいかせる知恵は何か

おわりに──気持ちのよい昼下がりに
主要参考文献
各国の家庭医
村上紀美子 (むらかみきみこ)
 1952年石川県生まれ.75年に東京教育大学卒業(社会学).日本看護協会の調査研究部を経て,広報部長.2004年からフリーランスの医療ジャーナリスト.2009年から3年間ドイツに暮らす.2013年に国際医療福祉大学医療福祉ジャーナリズム修士課程修了.
 編著に『患者の目線 医療関係者が患者・家族になってわかったこと』(医学書院)がある.『医療福祉抑制の時代──マイナス診療報酬下の経営戦略』(日本医学出版),『明日の在宅医療1 在宅医療の展望』,『チームで進める退院支援──入院時から在宅までの医療・ケア連携ガイド』(以上,中央法規)などに執筆.
 『毎日新聞』日曜版で4週ごとに「老いとつきあう 楽しい知恵を探して」を,日本看護協会出版会『コミュニティケア』誌で「コミュニティケア探訪」を隔月,連載中.

書評情報

毎日新聞(朝刊) 2014年10月5日
聖教新聞 2014年8月23日
日本経済新聞(朝刊) 2014年7月27日

受賞情報

第3回日本医学ジャーナリスト協会賞・優秀賞〔書籍部門〕(2014年)
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