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農山村は消滅しない

地方消滅論を超えて,難問を突破しつつある農山村の事例を,現場を丁寧に歩いて報告し,日本の未来のあり方を考える.

農山村は消滅しない
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著者 小田切 徳美
通し番号 新赤版 1519
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 社会
刊行日 2014/12/19
ISBN 9784004315193
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 254頁
在庫 在庫僅少

増田レポートによるショックが地方を覆っている.地方はこのままいけば,消滅するのか? 否.どこよりも先に過疎化,超高齢化と切実に向き合ってきた農山村.311以降,社会のあり方を問い田園に向かう若者の動きとも合流し,この難問を突破しつつある.多くの事例を,現場をとことん歩いて回る研究者が丁寧に報告,レポートが意図した狙いを喝破する.


■著者からのメッセージ
 「地方消滅論」が農山村に強いインパクトを与えている。「どうせここは消滅する地域なのだ」という「諦め」の気持ちは確実に拡がり始めている。「消滅論」は「地方創生にむけた警鐘」どころか、政治的な「地方たたみ」の尖兵となりつつある。
 他方で、農山村の内発的な「地域づくり」は、自らの地域の課題に立ち向かっている。その取り組みは、現場の知恵にあふれている。そして、そこには都市の若者を中心とする応援団が合流しつつある。「田園回帰」の動きである。「地方消滅論」が見逃した、農山村の可能性がここにある。
 いま、農山村では「諦め」と「可能性」がつばぜりあいを演じている。これが、日本の将来に直結する農山村の現実である。それに対して、私たちは何ができるのか。読者とともに考えたい。

はじめに

序章 「地方消滅論」の登場

第I章 農山村の実態―空洞化と消滅可能性
1 進む農山村の空洞化
2 強靭な農山村集落
3 農山村の展望―増田レポートを考える

第II章 地域づくりの歴史と実践
1 「地域活性化」から「地域づくり」へ
2 「地域づくり」の体系化への挑戦
3 地域づくりのフレームワーク
4 地域づくりの三つの柱

第III章 地域づくりの諸相―中国山地の挑戦
1 地域づくりの先発事例―山口県山口市仁保地域開発協議会
2 新しいタイプの地域づくり
 (1)コミュニティによる住宅整備―広島県三次市青河地区
 (2)新たな「村」の創造―岡山県津山市阿波地区
3 なぜ、中国山地か―事例の位置づけ

第IV章 今、現場には何が必要か―政策と対策の新展開
1 補助金から交付金・補助人へ
2 支援主体のあり方
3 新しい政策の位置づけ
4 「補助人」の役割と課題

第V章 田園回帰前線―農山村移住の課題
1 田園回帰の今
2 農山村移住の実態―「あったかく」「かっこいい」地域へ
3 農山村移住への支援策
4 農山村移住の課題

終章 農山村再生の課題と展望
1 消滅しない農山村の仕組み
2 政策論議の争点―農村たたみ
3 都市・農村共生社会に向けて―国民的議論と選択

 あとがき
小田切 徳美(おだぎり とくみ)
1959年生まれ。明治大学農学部教授。農政学・農村政策論・地域ガバナンス論。東京大学大学院農学研究科博士課程単位取得退学(農学博士)。(財)農政調査委員会専門調査員、高崎経済大学助教授、東京大学大学院助教授などを経て、現職。著書に『日本農業の中山間地帯問題』(農林統計協会。1996年日本農業経済学会奨励賞受賞)、『共生と協働によるまちづくり読本』(共著、ぎょうせい)、『日本農業―2005年農業センサス分析』(編著、農林統計協会)、『農山村再生 「限界集落」問題を超えて』(岩波ブックレット)、『農山村再生に挑む―理論から実践まで』(編著、岩波書店。2014年地域農林経済学会特別賞受賞)、『地域再生のフロンティア』(共編著、農山漁村文化協会)など多数。

書評情報

日本農業新聞 2016年12月25日
農業ビジネスマガジン 2015年夏号
民家 94号(2015年7月)
kotoba 2015年夏号
全国商工新聞 2015年5月18日号
朝日新聞(朝刊) 2015年4月19日
日本農業新聞 2015年4月10日号
読売新聞(朝刊) 2015年3月1日
しんぶん赤旗 2015年3月1日
信濃毎日新聞(朝刊) 2015年3月1日
望星 2015年3月号
農業・農協問題研究 第56号(2015年3月)
女のしんぶん 2015年2月10日号
日本農業新聞 2015年2月8日
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