新訂 閑吟集
十六世紀初頭,草庵をむすんだ一隠者が,風雅な宴席に交遊した往時を偲びつつ編んだ歌謡集成.三一一首中,三分の二を恋歌が占める.「我が恋は水に燃えたつ蛍々 物言はで笑止の蛍」「何せうぞ くすんで一期は夢よ ただ狂へ」などで,表現・詩型とも多彩をきわめ,中世人の感性を誌して余すところがない.一句ごとに現代語訳を付す.
書評情報
週刊現代 2015年9月26日-10月3日号
読売新聞(朝刊) 2009年4月10日
読売新聞(朝刊) 2009年4月10日