西田幾多郎随筆集
細心に選ばれたエッセー・日記・書簡・寸言が人生を深く生きた人間西田の哀切極まりない内奥の声を語り伝える.
京大退職のおり西田幾多郎は生涯を顧みて記した.教室の「黒板に向って1回転した」といえば私の伝記は尽きるのだ,と.この一句にはどれほどの人生の内実がこめられているのか.『思索と体験』以後のエッセイから選ばれた諸篇,細心に抄出された日記・書簡・寸言が切々とそれを語り伝える.人間西田の哀切極まりない内奥の声が響く.
書評情報
読売新聞(朝刊) 2013年2月9日
読売新聞(朝刊) 2003年8月10日
読売新聞(朝刊) 2003年8月10日