中国文明論集
広範な分野にわたる実証的研究で中国史を体系的に捉えなおし,画期的な業績をのこした宮崎市定(一九〇一―九五)の膨大な論考の中から,中国文明の特色を述べた一四篇を収める.「中国における奢侈の変遷」「東洋のルネッサンスと西洋のルネッサンス」「中国火葬考」「中国の歴史思想」など,中国史を考えるための珠玉の論集.
■内容紹介
本書『中国文明論集』は,二十世紀をほぼ丸まる生きぬいた東洋史家,宮崎市定(一九〇一-九五)の厖大な著作の中から,中国文明の特色を述べた長短十四篇の文章を選択して一冊とし,内容に即して四部に分け,配列し直したものである.(中略)
宮崎の研究対象は中国史の全時代に及び,また政治,経済,文化,東西交渉史,日本古代史など極めて広範な分野にわたっている.それらの実証的研究にとどまらず,歴史家にとって通史こそ究極の目標であるとする宮崎は,中国史を体系的に捉えなおし,世界史的発展のなかに位置づけた.時代区分については,当初は通説に従って古代,中世,近世の三区分としていたが,やがて古代,中世,近世,最近世(=近代)の四区分で捉えるべきだと主張し,この四期が時差をもちながら,西アジア,東アジア,ヨーロッパの各世界で普遍的に展開するという世界史構想を提示した.(中略)
本書『中国文明論集』には,『宮崎市定全集』(1991~94)第17巻からの七篇,第19巻からの二篇のほか,第2・第 7・第9・第23・第24の諸巻から各一篇を選択した.
■内容紹介
本書『中国文明論集』は,二十世紀をほぼ丸まる生きぬいた東洋史家,宮崎市定(一九〇一-九五)の厖大な著作の中から,中国文明の特色を述べた長短十四篇の文章を選択して一冊とし,内容に即して四部に分け,配列し直したものである.(中略)
宮崎の研究対象は中国史の全時代に及び,また政治,経済,文化,東西交渉史,日本古代史など極めて広範な分野にわたっている.それらの実証的研究にとどまらず,歴史家にとって通史こそ究極の目標であるとする宮崎は,中国史を体系的に捉えなおし,世界史的発展のなかに位置づけた.時代区分については,当初は通説に従って古代,中世,近世の三区分としていたが,やがて古代,中世,近世,最近世(=近代)の四区分で捉えるべきだと主張し,この四期が時差をもちながら,西アジア,東アジア,ヨーロッパの各世界で普遍的に展開するという世界史構想を提示した.(中略)
本書『中国文明論集』には,『宮崎市定全集』(1991~94)第17巻からの七篇,第19巻からの二篇のほか,第2・第 7・第9・第23・第24の諸巻から各一篇を選択した.
(「解説」 礪波 護)
I
中国における奢侈の変遷――羨不足論
宋代における石炭と鉄
乾隆帝から毛沢東へ――続羨不足論
II
東洋のルネッサンスと西洋のルネッサンス
毘沙門天信仰の東漸について
III
中国火葬考
中国の歴史思想
Ⅳ
周漢文化の基盤
六朝隋唐の社会
宋代文化の一面
龍の爪は何本か
玩物喪志
中国商人気質
素朴主義と文明主義再論
解説(礪波護)
出典一覧
中国における奢侈の変遷――羨不足論
宋代における石炭と鉄
乾隆帝から毛沢東へ――続羨不足論
II
東洋のルネッサンスと西洋のルネッサンス
毘沙門天信仰の東漸について
III
中国火葬考
中国の歴史思想
Ⅳ
周漢文化の基盤
六朝隋唐の社会
宋代文化の一面
龍の爪は何本か
玩物喪志
中国商人気質
素朴主義と文明主義再論
解説(礪波護)
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