牝猫(めすねこ)
人間どうしさながらに意志をかよわせて睦みあう青年アランと愛猫サア.アランの愛のみを待ちうける新妻カミーユの不満は,やがて「第三者」サアに対するいらだちと嫉妬の心にかわってゆく.二十世紀フランス文壇の女王コレット(一八七三‐一九五四)が,一匹の牝猫をはさんだ若い新婚男女の微妙な心理を繊細な感覚でとらえた円熟期の代表作.
書評情報
週刊現代 2015年4月18日号
FIGARO japon 2014年4月号
FIGARO japon 2014年4月号