通過儀礼
儀礼を分離・過渡・統合のプロセスをたどる通過儀礼として体系的に論じた本書は,儀礼研究の出発点となった人類学の古典である.
ファン・ヘネップ(1873―1959)は,儀礼を初めて体系的に論じた.誕生から死までの折々の儀礼,入会の儀礼などを,分離・過渡・統合の過程をたどる通過儀礼の視点で捉えた.特に過渡期という境界状況の考察は,コミュニタス理論など後の人類学の理論的展開の基盤となった.儀礼研究の出発点にある人類学の古典.(解説=綾部真雄)
儀礼を分離・過渡・統合のプロセスをたどる通過儀礼として体系的に論じた本書は,儀礼研究の出発点となった人類学の古典である.