電子書籍対応
スペイン文学案内
「スペイン文学の動向」と「主要な作家と作品」の二部構成で,その特色と魅力をわかりやすく伝える初の文庫版スペイン文学史.
日本ではあまり知られてこなかったスペイン文学の豊饒な世界を案内するハンディーな文庫版文学史.全体を二部構成とし,Ⅰ「スペイン文学の動向」では文学史の流れを簡潔に概説し,Ⅱ「主要な作家と作品」では,セルバンテス,ケベード,カルデロン,ガルシア・ロルカその他にスポットを当て,それぞれの特色と魅力をわかりやすく伝える.
はじめに
■Ⅰ スペイン文学の動向
第一章 中世の文学
レコンキスタのスペイン
十四世紀までの文学
1 詩
1-1 抒情詩
1-2 叙事詩
1-3 教養派俗語文芸
1-4 十四世紀の詩
2 散文
十五世紀の文学
1 詩
1-1 カンシオネーロほか
1-2 ロマンセ
2 散文
3 演劇
第二章 黄金世紀の文学
ハプスブルク朝スペイン
十六世紀の文学
1 散文
1-1 小説ほか
1-2 大航海時代の記録
2 詩
3 神秘主義文学
4 演劇
十七世紀の文学
1 散文
2 詩
3 演劇
第三章 十八世紀の文学
ブルボン朝スペイン
十八世紀の文学
1 後期バロック
2 啓蒙主義と新古典主義
2-1 散文
2-2 演劇
2-3 詩
3 前期ロマン主義
第四章 十九世紀の文学
混迷の時代
十九世紀の文学
1 ロマン主義
1-1 散文
1-2 演劇
1-3 詩
2 写実主義
3 自然主義
第五章 二十世紀の文学
現代の危機
一九三九年までの文学
1 散文
1-1 〈九八年世代〉
1-2 〈一四年世代〉と亡命作家
2 演劇
2-1 商業演劇ほか
3 詩
3-1 モデルニスモほか
3-2 〈二七年世代〉
内戦後の文学
1 散文
2 演劇
2-1 気晴らしのための演劇
2-2 ユーモア劇
2-3 亡命劇作家
2-4 社会派写実主義演劇
2-5 新たな演劇に向けて
3 詩
3-1 〈三六年世代〉
3-2 戦後のさまざまな詩傾向
■Ⅱ 主要な作家と作品
中世
1 叙事詩と『わがシッドの歌』──レコンキスタを背景にしたエル・シッドの名誉回復
2 『よき愛の書』――十四世紀スペイン社会の人間模様
3 フアン・マヌエル『ルカノール伯爵』――教訓の書
4 マンリーケ『父の死に寄せる詩』――生と死と永遠の名声
5 ローハス『ラ・セレスティーナ』――罪深い愛は反面教師
黄金世紀
6 『ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯』――十六世紀スペイン社会の縮図
7 セルバンテス『ドン・キホーテ』――破天荒の反騎士道物語、その解釈の変遷
8 ケベード『ぺてん師ドン・パブロスの生涯』――本格的なピカレスク小説
9 ゴンゴラ『ポリフェーモとガラテーアの寓話』――典型的な文飾主義の詩
10 ロペ・デ・ベーガ――「新しい演劇」と名誉劇
11 カルデロン『人生は夢』と『世界大劇場』――バロック演劇の華、人生の儚さ
十八世紀
12 モラティン『娘たちの空返事』――モラルを重視した新古典主義演劇
十九世紀
13 バレーラ『ペピータ・ヒメネス』――眷恋に憂悶する若き神学生
14 エスプロンセーダ『サラマンカの学生』――「ドン・フアン」から乖離した「第二のドン・フアン」
15 ベッケル『抒情詩集』──愛と孤独と苦悩の心模様
二十世紀
16 ウナムーノ『殉教者、聖マヌエル・ブエーノ』――作者自身の苦悩を投影
17 マチャード『カスティーリャの野』――〈九八年世代〉の精神を歌う
18 ヒメネス『プラテーロとわたし』――道徳的視点から社会の厳しい現実を見据える
19 ガルシア・ロルカ『血の婚礼』――代々続く両家の怨念
20 アロンソ『怒りの息子たち』――理不尽な世の中に対する抗議、そして新しい詩に向けて
21 オテーロ『恐ろしく人間的な天使』ほか――不安と孤独と神の沈黙
22 センデール『鎮魂ミサ――あるスペイン農夫のために』――老司祭の内的葛藤
23 セラ『蜂の巣』――首都マドリードの青息吐息
24 デリーベス『ネズミ』――社会の恥部を描く
25 ブエロ・バリェホ『燃ゆる暗闇にて』――盲目の世界から
26 リャマサーレス『黄色い雨』――孤独との凄絶な戦い
主要参考文献
索引
■Ⅰ スペイン文学の動向
第一章 中世の文学
レコンキスタのスペイン
十四世紀までの文学
1 詩
1-1 抒情詩
1-2 叙事詩
1-3 教養派俗語文芸
1-4 十四世紀の詩
2 散文
十五世紀の文学
1 詩
1-1 カンシオネーロほか
1-2 ロマンセ
2 散文
3 演劇
第二章 黄金世紀の文学
ハプスブルク朝スペイン
十六世紀の文学
1 散文
1-1 小説ほか
1-2 大航海時代の記録
2 詩
3 神秘主義文学
4 演劇
十七世紀の文学
1 散文
2 詩
3 演劇
第三章 十八世紀の文学
ブルボン朝スペイン
十八世紀の文学
1 後期バロック
2 啓蒙主義と新古典主義
2-1 散文
2-2 演劇
2-3 詩
3 前期ロマン主義
第四章 十九世紀の文学
混迷の時代
十九世紀の文学
1 ロマン主義
1-1 散文
1-2 演劇
1-3 詩
2 写実主義
3 自然主義
第五章 二十世紀の文学
現代の危機
一九三九年までの文学
1 散文
1-1 〈九八年世代〉
1-2 〈一四年世代〉と亡命作家
2 演劇
2-1 商業演劇ほか
3 詩
3-1 モデルニスモほか
3-2 〈二七年世代〉
内戦後の文学
1 散文
2 演劇
2-1 気晴らしのための演劇
2-2 ユーモア劇
2-3 亡命劇作家
2-4 社会派写実主義演劇
2-5 新たな演劇に向けて
3 詩
3-1 〈三六年世代〉
3-2 戦後のさまざまな詩傾向
■Ⅱ 主要な作家と作品
中世
1 叙事詩と『わがシッドの歌』──レコンキスタを背景にしたエル・シッドの名誉回復
2 『よき愛の書』――十四世紀スペイン社会の人間模様
3 フアン・マヌエル『ルカノール伯爵』――教訓の書
4 マンリーケ『父の死に寄せる詩』――生と死と永遠の名声
5 ローハス『ラ・セレスティーナ』――罪深い愛は反面教師
黄金世紀
6 『ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯』――十六世紀スペイン社会の縮図
7 セルバンテス『ドン・キホーテ』――破天荒の反騎士道物語、その解釈の変遷
8 ケベード『ぺてん師ドン・パブロスの生涯』――本格的なピカレスク小説
9 ゴンゴラ『ポリフェーモとガラテーアの寓話』――典型的な文飾主義の詩
10 ロペ・デ・ベーガ――「新しい演劇」と名誉劇
11 カルデロン『人生は夢』と『世界大劇場』――バロック演劇の華、人生の儚さ
十八世紀
12 モラティン『娘たちの空返事』――モラルを重視した新古典主義演劇
十九世紀
13 バレーラ『ペピータ・ヒメネス』――眷恋に憂悶する若き神学生
14 エスプロンセーダ『サラマンカの学生』――「ドン・フアン」から乖離した「第二のドン・フアン」
15 ベッケル『抒情詩集』──愛と孤独と苦悩の心模様
二十世紀
16 ウナムーノ『殉教者、聖マヌエル・ブエーノ』――作者自身の苦悩を投影
17 マチャード『カスティーリャの野』――〈九八年世代〉の精神を歌う
18 ヒメネス『プラテーロとわたし』――道徳的視点から社会の厳しい現実を見据える
19 ガルシア・ロルカ『血の婚礼』――代々続く両家の怨念
20 アロンソ『怒りの息子たち』――理不尽な世の中に対する抗議、そして新しい詩に向けて
21 オテーロ『恐ろしく人間的な天使』ほか――不安と孤独と神の沈黙
22 センデール『鎮魂ミサ――あるスペイン農夫のために』――老司祭の内的葛藤
23 セラ『蜂の巣』――首都マドリードの青息吐息
24 デリーベス『ネズミ』――社会の恥部を描く
25 ブエロ・バリェホ『燃ゆる暗闇にて』――盲目の世界から
26 リャマサーレス『黄色い雨』――孤独との凄絶な戦い
主要参考文献
索引
書評情報
徳島新聞(朝刊) 2013年3月10日