安倍改憲政権の正体

アベノミクスの成果が喧伝されるなかで,第二次安倍政権はどのような国家づくりを進めているか.

安倍改憲政権の正体
著者 斎藤 貴男
通し番号 871
ジャンル 書籍 > 岩波ブックレット > 政治
日本十進分類 > 社会科学
刊行日 2013/06/04
ISBN 9784002708713
Cコード 0336
体裁 A5 ・ 並製 ・ 64頁
在庫 品切れ
憲法改正,教育改革,TPPへの参加…….アベノミクスの成果が喧伝されるなかで,第二次安倍政権が着々と進めようとしているのはどのような国家体制づくりか.ジャーナリストとして,国家による「内心」への介入や貧困・格差問題,消費増税の問題などを取材してきた著者による渾身の安倍政権論.


■編集部からのメッセージ
 2013年に入ってからの株価上昇がアベノミクスの成果とされるなか,第2次安倍政権は高い水準の支持率を維持しています.
 しかし,憲法改正への意欲や主権回復の日の式典,道徳の教科化などの教育改革,TPPへの参加など,矢継ぎ早に打ち出される「政権の意思」に何か危ういものを感じ,一抹の不安を覚えている方も少なくないのではないでしょうか.同様の懸念は日本国内にとどまらず,侵略の定義をめぐる発言が行われた際には,中国,韓国のみならず米国からも批判の声が上がりました.安倍政権をどう評価したらよいか,メディアから流れてくる断片的な情報だけではなかなか政権の全体像が見えてきません.また,アベノミクス効果により景気が回復したとしても,来年度からは,消費税増税が控えており,日本経済の見通しは依然不透明です.日本はこの先どうなるのか――.
 これまで構造改革や教育改革の問題点,消費税の問題,改憲問題などをテーマにした取材を続けてきたジャーナリストの斎藤貴男氏が,安倍政権の進める国家改造計画の意図はどこにあるのか読み解きます.
一 安倍政権をどう見るか

二 アベノミクス,TPP参加が意味するもの

三 衛星プチ帝国の臣民を育てるために――教育は誰のものか

四 改憲への意欲

五 恥ずかしい国へ
斎藤貴男(さいとう・たかお)
ジャーナリスト.1958年生まれ.早稲田大学商学部卒業.英国バーミンガム大学修士(国際学MA).新聞記者,月刊誌編集者,週刊誌記者を経てフリー.主な著書に『機会不平等』(文春文庫),『消費税のカラクリ』(講談社現代新書),『東京を弄んだ男』(講談社文庫),『強いられる死』(河出文庫),『安心のファシズム』『ルポ 改憲潮流』(岩波新書),『民意のつくられかた』(岩波書店)など.『「東京電力」研究 排除の系譜』(講談社)で第3回いける本大賞受賞.

書評情報

ジャーナリスト 2013年8月25日号
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