岩波ブックレット

社会を結びなおす

教育・仕事・家族の連携へ

教育・仕事・家族という三つの領域の新しい連携から「社会を結びなおす」方法を具体的に描く.

社会を結びなおす
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著者 本田 由紀
通し番号 899
ジャンル 書籍 > 岩波ブックレット
日本十進分類 > 社会科学
刊行日 2014/06/04
ISBN 9784002708997
Cコード 0336
体裁 A5 ・ 並製 ・ 55頁
定価 本体520円+税
在庫 在庫あり
日本社会が露呈しているほころびとはどのようなものか.どんな方向に軌道修正をしていけばよいのか.教育・仕事・家族という三領域がきわめて強固で一方向的な矢印で結合し,循環していた従来の日本的社会モデルが破綻するまでのプロセスと要因を分析し,それにかわる新しい社会像をうち出す.「社会を結びなおす」ための見取り図.

■著者からのメッセージ



 私が本書を読者に提示したいと考えたのは,現在の日本において,過去への分析に基づいた将来の社会展望ではなく,粗雑な,しばしば事態をもっと悪化させるだけのように見える「改革」が,数多く進められているように見えるからです.たとえば,規制が機能していないところにさらに「規制緩和」と「自由化」を持ち込む,資源や手段が枯渇しているところにいっそうの締めつけや精神論を持ち込む,といった具合にです.あるいは,相互に矛盾するような「改革」が,思いつきのようにばらばらと実施されたりもしています.そうして必然的にうまくいかない状況をごまかすために,社会の内外にわかりやすい「原因」や「敵」を無理矢理見つけ出して叩くことでうっぷんを晴らそうとするようなふるまいが,「強い人」の中にも「弱い人」の中にも広がっているように見えます.
 これでは何も良い方向に進みません.それどころか,混迷や窮状は深まるばかりです.もっと社会を広々とよく見渡して,もつれや凝り固まりをもみほぐし,破れ目につぎをあてる,冷静で地道な営みがどうしても必要です.そのための見取り図を描きたくて,私は本書を書きました.
(「はじめに」より)
はじめに

第1章 戦後日本の二つの転機

第2章 戦後日本型循環モデルとは何か

第3章 なぜ戦後日本型循環モデルが成立したのか

【コラム】 社会学を学ぶ人のために――学説史的な位置づけ

第4章 新たな社会モデルへ

引用文献

書評情報

本田由紀(ほんだ・ゆき)
1964年生まれ.東京大学大学院教育学研究科教授.教育社会学.
著書に『教育の職業的意義』(ちくま新書),『軋む社会』(河出文庫),『「家庭教育」の隘路』(勁草書房),『若者と仕事』(東京大学出版会),『多元化する「能力」と日本社会』(NTT出版),『学校の「空気」』(岩波書店)など.
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