せいめいのれきし 改訂版

地球誕生から現在までの壮大な命のリレーを劇場仕立てで物語る名作絵本.現在の知見を元に本文を改訂.

せいめいのれきし 改訂版
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著者 バージニア・リー・バートン 文・絵 , いしいももこ , まなべまこと 監修
ジャンル 書籍 > 児童書 > 絵本
対象年齢 > 児童
対象年齢 > 小学3・4年から
刊行日 2015/07/22
ISBN 9784001112504
Cコード 8798
体裁 上製 ・ 82頁
定価 本体1,700円+税
在庫 在庫あり
地球が生まれてから,今この瞬間までの長い長い命のリレーを,劇場仕立てで壮大に物語ります.名作絵本『せいめいのれきし』が,初版刊行から半世紀ぶりに生まれ変わりました.現在の知見をもとに本文を改訂.監修は,恐竜研究の第一人者・真鍋真氏.遠い昔から続く,はてしない時のお芝居.次の主人公はあなたです!


■改訂版ってどんなの?

 地球に生命が誕生してから、今この瞬間までのお話をお芝居形式で語る壮大な絵本『せいめいのれきし』。バートンが8年もかけて描きあげた、ユニークで美しい絵と詩情豊かなストーリーは、1964年の日本語版刊行以来、半世紀にわたって、たくさんの子どもたちに愛されてきました。
 そして、このたび、半世紀ぶりに本文が新しくなりました! 現在の知見に照らし合わせ、内容をアップデート。2009年にアメリカで刊行されたUpdated Editionをもとに、「宇宙」「地球」「生き物の進化」の歴史など、適宜改訂を加えました。もちろん、石井桃子さんの名訳も活きています。
 全体の監修をしていただいたのは、国立科学博物館の真鍋真先生。恐竜研究の第一線で活躍中の古生物学者で、世界を飛び回る日々。そんな真鍋先生も、子どもの頃からこの絵本が大好きだったそうです。これからも世代を超えてたくさんの方に愛されますように――そんな願いのこもった「改訂版」が誕生しました。
 バートンの絵には、本文には語られていないたくさんの物語や、楽しい仕掛けがたっぷりほどこされています。ページをめくるたびに、あたらしい発見があるのも魅力です。小さいお子さんでも、大人でも、たくさんの楽しみ方ができますよ。
 さあ、この黄色い本のなかに飛びこんで、生命の歴史をめぐる旅へでかけましょう。

 遠い遠い昔からつづく命の物語、次の主人公はあなたです!


■まなべまことさんインタビュー

 ●『せいめいのれきし』の思い出

 小学生の頃から身近にありました。景色の絵や見返しの博物館の絵が好きでした。不思議な生き物が続々と舞台に描かれていて、図鑑に近い楽しさもありました。父がイラストや装丁の仕事をしていたので、子どもながらこの本のデザインやつくりにも関心があったように思います。『ちいさいおうち』も大好きでした。どちらも過去への愛情を感じるすばらしい絵本です。まだ『せいめいのれきし』を読んだことのない方も、『ちいさいおうち』が好きな方だったら、きっとその良さを共有できると思います。

 ●『せいめいのれきし』の魅力

 この本の素敵なところは、三葉虫や恐竜といったその時代の生き物が、主役として舞台に登場することです。三葉虫や恐竜が主役の時代から人間の時代に移り変わり、そして今の自分も歴史の中では通過点で、また次の時代にバトンタッチしていく—そうした進化の過程が、単に科学的で無機質な営みとしてではなく、舞台仕立ての絵によって、もっと身近で心温まるものとして描かれています。私たちから縁遠いように思われる不思議な生き物たちも、進化でつながっていると親近感を感じさせてくれます。
 お話からは、自然と向きあうときの謙虚さも感じられます。バートンさんは、生き物の成功物語や、進化の見方のあるべき論を語ってはいません。今でも、絶滅した生き物は適応できなかった失敗作と語られることがありますが、原作が描かれた当時は一層その考え方が顕著でした。けれど、バートンさんは、三葉虫や恐竜がいなくなったという事実以上は語っていません。私たちの祖先の哺乳類がいかに賢くふるまったかとか、恐竜は絶滅するべくして絶滅したといった論調にならずに、さりげなく人間の時代を迎えているのは、今見てもモダンな発想とセンスだと思います。

 ●改訂版を監修して、今思うこと

 子どもの頃に好きだった本を読み返すと、その内容の深さに気づかされますが、この本はそうした反芻のしがいのある本です。学術的に見たら、絵の描写も古くなっているし、内容も新しくした本を作りたくなると思います。CGなどでより正確な絵に変えるべきだという考えもあるかもしれません。けれど、私はバートンさんの絵のタッチが「知りたい」という気持ちを育んでくれているように思うのです。この本は、情報量も多いし、必ずしもやさしくはありませんが、絵のタッチが敷居を下げてくれていて、親しみを感じさせてくれています。虫やは虫類が苦手な人もいますが、そういうことも感じさせません。この本のような魅力ある絵と命へのまなざしに満ちた文章だからこそ、学術的な興味へと橋渡ししてくれているのではないかと思っています。

 ●読者の皆さんへ

 改訂版刊行をきっかけに、学術的に内容が正しいとか最新であるということだけでなく、この絵本が好き、描かれ方が素敵という共感を世代を超えて共有できたら、とてもうれしいです。小さいお子さんには高度な内容でもあるので、まず大人が読んであげてください。大きくなって自分で読んだり、今度は誰かに読み聞かせたりして、この絵本が読み継がれていくことを願っています。

書評情報

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信濃毎日新聞(夕刊) 2015年8月21日
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