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アンパンマンの遺書

「手のひらを太陽に」の作詞者でもある戦中派の作者が,自身の風変わりなホップ・ステップ人生を語る.

アンパンマンの遺書
著者 やなせ たかし
通し番号 文芸233
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 文芸
日本十進分類 > 歴史/地理
刊行日 2013/12/17
ISBN 9784006022334
Cコード 0123
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 292頁
在庫 在庫僅少
「手のひらを太陽に」の作詞者でもある戦中派の作者が,自身の風変わりなホップ・ステップ人生を語る.銀座モダンボーイの修業時代,焼け跡からの出発,長かった無名時代,そしてついに登場するアンパンマン――.手塚治虫,永六輔,いずみたく,宮城まり子ら多彩な人びととの交流を横糸に,味わい深い人生模様が織り上げられていく.図版多数収録.


■内容紹介
 漫画家,絵本作家,イラストレーター,詩人,デザイナー,編集者,舞台美術家,演出家,コピーライター,作詞・作曲家,シナリオライター,ときわめて多彩な顔をもつ著者が,子供時代から,中国での兵士体験,戦後の無名時代を経てアンパンマンの大ブレイク,妻との死別まで,波瀾万丈の人生を明るくユーモラスに語ります.漫画のカット多数収録.
 1995年2月に小社より刊行された『アンパンマンの遺書』.著者75歳の時点での貴重な自叙伝です.93年11月に愛妻を亡くし,茫然自失から立ち直るなかで少しずつ書き進められていきました.文庫化にあたり,近況を綴った遺稿「九十四歳のごあいさつ――「岩波現代文庫あとがき」に代えて」を付しました.


■著者からのメッセージ
 アンパンマンはぼくの子供であり,ぼく自身でもある.この遺書はアンパンマンを通じて世間へ公開するかたちをとった.
 ぼくのパッとしない人生もケジメだけはつけておきたかった.
――「はじめに」より
はじめに

起の巻 アンパンマン以前史
故郷の空/貧乏坊ちゃん/数学駄目人間/制服は背広/銀座学校/卒業はしたけれど/地獄の軟弱マン/空白地帯/国破れて/焦土から/ハンドバッグと西瓜

承の巻 アンパンマン創成期
ツッパリ社員/三越の包装紙/レモン画翠成功譚/無名時代は続く/ストライキもあります/潜在失業者のように/漫画学校の先生/超天才手塚治虫/谷内六郎の衝撃/永六輔の来訪/宮城まり子/焦土のひまわり/ハローCQ/最初の詩集/ミスター・ボオ/やさしいライオン/運命の電話

転の巻 アンパンマン盛期
三つの出発点/幼児という批評家/バッハとつきあう/おむすびまんとエルジェ/カミさんとぼく/アンパンマンの始動と昭和の終り

結の巻 アンパンマン未来期
平成の夜明けと奇跡の出発/アンパンマンの勲章/鎮魂/墓標/四コマ目のオチ

九十四歳のごあいさつ
 ――「岩波現代文庫あとがき」に代えて
やなせ・たかし
1919年2月6日高知県生まれ.41年徴兵されて中国で宣伝ビラ(伝単)を作成.46年高知新聞入社.47年三越宣伝部入社.53年漫画家として独立.73~2003年「詩とメルヘン」の創刊から編集長をつとめる.73年最初の絵本「あんぱんまん」刊行.88年「アンパンマン」のアニメ化.09年キャラクター数1768でギネス認定.2013年10月13日死去.

書評情報

敬老の日読書のすすめ 2014年版
日刊ゲンダイ 2014年3月5日
愛媛新聞 2014年3月2日
MORGEN 2014年3月号
クレヨンハウス通信 Vol.397(2014年2月)
express〔セゾンカード会員誌〕 2014年2月号
しんぶん赤旗 2014年1月26日
高知新聞(朝刊) 2013年12月30日
朝日新聞(朝刊) 2013年12月1日
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