ボタン穴から見た戦争

白ロシアの子供たちの証言

1941年にソ連白ロシアで15歳以下の子供だった人たちに,約40年後,インタビューした戦争証言集.

ボタン穴から見た戦争
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著者 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ , 三浦 みどり
通し番号 社会296
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 社会
日本十進分類 > 社会科学
刊行日 2016/02/16
ISBN 9784006032968
Cコード 0136
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 384頁
定価 本体1,160円+税
在庫 在庫あり
1941年にナチス・ドイツの侵攻を受けたソ連白ロシア(ベラルーシ)では数百の村々で村人が納屋に閉じ込められ焼き殺された.約40年後,当時15歳以下の子供だった人たちに,戦争の記憶がどう刻まれているかをインタビューした戦争証言集.従軍女性の声を集めた『戦争は女の顔をしていない』に続く,ノーベル文学賞作家の代表作.(解説=沼野充義)

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本作は2015年ノーベル文学賞受賞作家アレクシエーヴィチが,『戦争は女の顔をしていない』につづき1985年に発表した作品です.『戦争は女の顔をしていない』の取材中,彼女は大人とはまた違った位置から戦争を見つめていた子供たちの眼に気づきます.そこで1983~85年に,第二次世界大戦時子供だった人たち200人以上に取材しました.そこから101人の証言を選んだのが本作です.
 1941年にナチス・ドイツの侵攻を受けたソ連白ロシア(ベラルーシ)は数百の村々で村人全員が納屋に閉じ込められ,老人から赤ん坊まで焼き殺されました.本書の証言を通して「今も世界のあちこちで爆撃その他で平穏な日常を踏みにじられている子供たちがどんな思いでいるのか,その心の傷がどんな風に長く深く残っていくのかが推察できるのではなかろうか?」(訳者あとがき)
 邦題名は,爆弾が落ちるところを見たくて怖がりながらも,ひっかぶったオーバーのボタン穴から覗いてみた少年のインタビューから.原題は「最後の生き証人」.
はじめに
一九四一年六月二十二日
ドイツ軍の下で
疎開の日々
孤児たち
少年兵
ただ記憶の中で
戦争が終わって

訳者あとがき
解説 小さな者たちが語り始める――トラウマとユートピア    沼野充義
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ
1948年ウクライナ生まれ.国立ベラルーシ大学卒業後,ジャーナリストの道を歩む.民の視点に立って,戦争の英雄神話をうちこわし,国家の圧迫に抗い続けながら執筆活動を続ける.
三浦みどり
ロシア語通訳・翻訳家.『ノンちゃん雲に乗る』をロシア語に翻訳し出版.アレクシエーヴィチを3冊翻訳.アレクシエーヴィチと親交があり,来日の際は通訳をおこなった.2012年没

書評情報

朝日新聞(朝刊) 2016年2月25日
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