ジェンダー社会科学の可能性 1

かけがえのない個から

人権と家族をめぐる法と制度

公私二元論と性別役割の強制を超えて,個人,家族,国家の関係をジェンダーの視点から問い直す.

かけがえのない個から
著者 辻村 みよ子
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
書籍 > シリーズ・講座・全集
シリーズ ジェンダー社会科学の可能性
刊行日 2011/10/27
ISBN 9784000284714
Cコード 3330
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 256頁
在庫 品切れ
なぜ人間の活動領域は公私に区分され,男女に異なる役割が振り分けられてきたのか.「個人の尊重」という理念の下で,こうした社会の枠組みは見えにくくなっているが,今日もなお人々の思考を縛り続けている.ジェンダーの視点からこの束縛を明らかにし,個人,家族,国家の関係を問い直す,法学,社会学,政治学,教育学の挑戦.


壁を越える A5判・上製カバー 平均224頁

女性差別の撤廃は,20世紀後半から人類が本格的に取り組んだプロジェクトであり,その中で「ジェンダー」の概念が錬磨されてきました.グローバル経済の不安定性がかつてなく露わになっている今日,人間と社会に関する批判的な科学知である社会科学には,「ジェンダーの視点」を貫くことをつうじて,公正で持続可能な未来の構想に貢献することが求められています.
 本シリーズは,社会科学諸領域で蓄積されてきた「ジェンダーの視点」に立った成果を総合し,新たに「ジェンダー社会科学」として提示するチャレンジングな企てです.本シリーズをつうじて,読者の皆様に現代社会を生き抜くための多様な選択肢を示唆することができれば幸いです.
2011年3月   編者

■ 特色

● 縦割りの社会科学諸領域に「ジェンダー」という横串を通す
法学,経済学,政治学,社会政策,社会学などそれぞれの領域で蓄積されてきた「ジェンダーの視点」に立った学問的・理論的成果を総合し,「ジェンダー社会科学」として提示.

● 社会科学のあり方を「ジェンダーの視点」から捉え直す
従来の社会科学諸領域のジェンダー・バイアス,さらにはジェンダー・ブラインドネスを浮き彫りにする.

● 第一線の執筆者が結集
フェミニズムの先頭に立ち,その学問的フロンティアを切り開いてきたベテランから,新進気鋭の若手まで,31人の執筆者が最新の学問的成果を展開.

● 各巻末にキーワード解説を収録
「ジェンダー社会科学」を読み解く上で鍵となるキーワードを厳選し,各巻末にコンパクトな解説を収録.
辻村みよ子(つじむら みよこ)
憲法学,ジェンダー法学.1949年東京都生まれ.東北大学大学院法学研究科教授.日本学術会議会員.
[主要著作]『フランス革命の憲法原理』(日本評論社,1989年,1990年渋沢・クローデル賞),『人権の普遍性と歴史性』(創文社,1992年),『市民主権の可能性』(有信堂,2002年),『ジェンダーと人権』(日本評論社,2008年),『憲法とジェンダー』(有斐閣,2009年),『比較憲法 新版』(岩波書店,2011年)ほか.
 
大沢真理(おおさわ まり)
社会政策,とくに比較ジェンダー分析.1953年群馬県生まれ.東京大学社会科学研究所教授.政府税制調査会専門家委員会委員長代理.
[主要著作]『イギリス社会政策史』(東京大学出版会,1986年),『企業中心社会を超えて』(時事通信社,1993年,1993年山川菊栄賞),『男女共同参画社会をつくる』(NHKブックス,2002年),『現代日本の生活保障システム』(岩波書店,2007年)ほか.
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