岩波テキストブックス

教育方法学

授業と学習,教師の役割などこれまでの問題点を整理し,新しい教育実践の学として学ぶ方向と課題を示す.

教育方法学
著者 佐藤 学
ジャンル 書籍 > 単行本 > 岩波テキストブックス
シリーズ 岩波テキストブックス
刊行日 1996/10/29
ISBN 9784000260053
Cコード 3337
体裁 A5 ・ 並製 ・ カバー ・ 224頁
定価 2,420円
在庫 在庫あり
学校教育は,現在,制度的・実践的に大きな転換点にある.本書は,授業と学習,教室のコミュニケーション,カリキュラム,教師の役割,コンピュータと教育などを焦点として,最新の教育学の知見をふまえて問題点を整理し,新しい教育実践の学として学ぶ方向と課題を示す.教育研究・教育実践を志す人々のための意欲的入門書.
はじめに

I
教育方法学の概要=教育方法の学から教育実践の学へ

II
教育方法学の歴史

1 近代以前の教育方法
2 教授学の成立――コメニウス
3 合自然の教育学――ペスタロッチ
4 国民国家の教育学――ヘルバルトとヘルバルト主義
5 子ども中心の教育と学びの共同体――デューイ
6 効率主義の教育学――ボビットとチャーターズ
7 単元学習の諸類型
8 行動学科の教育技術学――タイラーとブルーム
9 認知の教授理論から文化の教育学へ――ブルーナー

III
日本の授業と授業研究

1 授業の成立と制度化
2 授業改革への挑戦
3 戦後の新教育
4 授業研究と教職研修

IV
授業のパラダイム転換

1 行動科学のパラダイム――「過程―産出モデル」
2 行動科学への批判(1)――教育目標と教育評価
3 行動科学への批判(2)――理論的知識と実践的知識
4 参与観察による研究

V
授業と学習=意味と関係の再構築へ

1 授業の2つの概念――「模倣的様式」と「変容的様式」
2 学習の再定義――関係論的認識とその実践
3 学習の理論――構成主義とその課題
4 授業の2つの様式――「技術的実践」と「反省的実践」
5 反省的授業――実践と表現の様式

VI
教室の会話=コミュニケーションの構造

1 教室の言語行動の分析――フランダースの相互作用分析
2 教室のコミュニケーション――ベラックの授業分析
3 教室のエスノメソドロジー――メーハンの会話分析
4 教室のディコース――キャズデンの社会言語学的分析
5 教室の言語と学力差の研究

VII
カリキュラム研究の課題

1 カリキュラムとは何か
2 教科内容の組織と性格
3 教育内容の課題と文化的領域
4 ヒドゥン・カリキュラム
5 カリキュラムの政治学
6 カリキュラムの文化研究

VIII
教職の専門性とは何か

1 教師像の探究
2 教師文化の諸類型
3 教師の実践的見識
4 教師教育の課題

IX
コンピュータと教育

1 情報化社会の教育
2 メディアと教育
3 コンピュータの活用
4 学習のネットワーク

X
課題と展望


参考文献
用語解説
あとがき
人名索引
事項索引
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