岩波 世界の美術 第1期

ダダとシュルレアリスム

20世紀美術に決定的な影響を与えた2つの美術運動を,リアルタイムで描きだす.

ダダとシュルレアリスム
著者 マシュー・ゲール , 巌谷 國士 , 塚原 史
ジャンル 書籍 > 単行本 > 芸術
シリーズ 岩波 世界の美術 > 岩波 世界の美術 第1期
刊行日 2000/09/28
ISBN 9784000089227
Cコード 0071
体裁 B5変 ・ 並製 ・ 448頁
在庫 品切れ
第1次世界大戦中に発生した反芸術運動ダダ,そこから発してオートマティスムなどの手法により無意識の世界に挑みつづけたシュルレアリスム.日本をはじめ世界の20世紀美術に決定的な影響を与えたこれら2つの美術運動を,じつに多様な彼らの表現法をあとづけながら,刻々と変化する社会情勢とともにスリリングに描きだす.


■内容紹介
イギリスの現代美術研究家マシュー・ゲールによるこの書物は,ダダとシュルレアリスムという20世紀最大の芸術・文学運動の展開を,きわめて広い視野のもとで通観し解明することに成功した力作である.少なくとも英語圏で出版されたこの種の入門書を兼ねる研究書として,これほど細部にわたる各国・各時期の事例を盛りこみながら,しかもわかりやすい通史にまとめあげてているものはめずらしい.ともすればダダもシュルレアリスムもすでに完了した過去の出来事とみなし,固定した通念のなかにとじこめようとする傾向の見える日本でも,ここにくりひろげられている生き生きとした臨場感をともなう記述は,これら2つの革新的な運動について――そして,ひいては現代文化そのものの波瀾に富んだ動向について――さまざまな再発見,再認識,再評価を誘うきっかっけとなるだろう.
――「訳者のことば」より
序 自由の門出に

1 メルドル(クソッタレル) アヴァンギャルドの展開とダダの起源
2 ダダのバルコニー チューリヒ・ダダ 1915-1920年
3 対岸から その他の中立都市のダダ 1915-1921年
4 時代の精神 中央ヨーロッパのダダ 1917-1922年
5 ダダはすべてをかきまぜる パリのダダ 1919-1924年
6 夢の大波 シュルレアリスムの開幕 1924-1929年
7 欲望の適応 シュルレアリスムの内部亀裂 1929-1933年
8 夜の呼び声 シュルレアリスムの国際活動 1933-1939年
9 とほうもない死の競争場 亡命生活 1939-1946年
10 裂け目 第2次世界大戦後のシュルレアリスム 1946-1966年

結び

&用語解説/主要人物紹介/年表/地図/参考文献/索引/謝辞
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