人生をひもとく 日本の古典 4

たたかう

対決と熱狂,心中の葛藤,戦いの悲しみなど,古典のなかに描かれた「たたかう」人びとの姿を探ります.

たたかう
著者 久保田 淳 編著 , 佐伯 真一 編著 , 鈴木 健一 編著 , 高田 祐彦 編著 , 鉄野 昌弘 編著 , 山中 玲子 編著
ジャンル 書籍 > 単行本 > 文学・文学論
書籍 > シリーズ・講座・全集
シリーズ 人生をひもとく 日本の古典
刊行日 2013/09/18
ISBN 9784000286442
Cコード 0391
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 168頁
在庫 品切れ
お互いを支え合い助け合うのが人の常ですが,生きるうえでは,さまざまな揉めごと,争いごとを避けて通ることはできません.負けるが勝ちを実践した藤原道長,殿上人のいじめに立ち向かう平忠盛,継母からの辱めに耐える小林一茶…….対決と熱狂,心中の葛藤,戦いの悲しみなど,古典のなかに描かれた「たたかう」人びとの姿を探ります.

■編集部からのメッセージ

6月から刊行がはじまりました,シリーズ「人生をひもとく日本の古典」(全6巻)は,古典作品のなかに描かれた人びとの人生模様,その多彩ないとなみを味わうためのアンソロジーです.人がこの世に生をうけ,その生涯を閉じるまでの経験は各人各様ですが,誰しもの人生に通底するという観点から,『からだ』 『はたらく』 『つながる』 『たたかう』『いのる』『死ぬ』という6つのテーマが設定されています. 9月には,第4巻『たたかう』を刊行します.お互いを支え合い助け合うのが人の常ですが,生きるうえでは,さまざまな揉めごと,争いごとを避けて通ることはできません.この巻では,対決と熱狂,心中の葛藤,戦いの悲しみなど,古典のなかに描かれた「たたかう」人びとの姿を探ります.
ひとつだけ,ご紹介します.

「日来は何ともおぼえぬ鎧が,けふはおもうなッたるぞや.」

『平家物語』に描かれる木曽義仲の最期は,古文の教科書などにもよく採り上げられる,有名な場面です.戦いに敗れて追いつめられ,女武者・巴とも別れ,とうとう乳母子の今井兼平と二人だけになってしまった義仲が,ふと弱音をもらします.それが,掲出の言葉です.
さすがの豪傑も最期には気弱になったのかもしれませんが,気の置けない人物を相手にしたとき,つい本音が出てしまう,あるいは弱音をもらしてしまう,それに近いようなことは,わたくしたちの日常でもあり得ることです.
この他にも,負けるが勝ちを実践した藤原道長,殿上人のいじめに立ち向かう平忠盛,継母からの辱めに耐える小林一茶など,たくさんの作品と人物が採り上げられています.どうぞご一読ください.

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