シリーズ・講座・全集
調査観察データ解析の実際 1

欠測データの統計科学

医学と社会科学への応用

最尤法やベイズ法,EMアルゴリズム,種々の代入法など,欠測データの具体的な処理方法を厳選して紹介.

欠測データの統計科学
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著者 星野 崇宏 , 岡田 謙介
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 情報科学・統計学
書籍 > シリーズ・講座・全集
シリーズ 調査観察データ解析の実際
刊行日 2016/04/19
ISBN 9784000298476
Cコード 3341
体裁 A5 ・ 並製 ・ 240頁
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり
医学や社会科学・ビジネス分野など,人を対象とする分野で避けられない欠測データ.その解析法を誤ると,思わぬバイアスが生じかねない.これに対処すべく,最尤法やベイズ法,EMアルゴリズム,種々の代入法,重み付き推定方程式など,具体的な手法を厳選して紹介.近年の研究成果をベースに,読者を正しいデータ解析へと導く.


■著者からのメッセージ
 社会科学や医学・疫学・マーケティングなどヒトにかかわるデータを扱う分野では,通常の統計学の教科書通りにすべての対象者にすべての変数が得られているような整形された“完全データ”が得られることはまれであり,ほとんどの場合,回答拒否やパネル調査からの脱落,不注意による無回答などさまざまな理由によって“本来得られるはずであった”データのうち一部が欠測したデータ(本書ではこれを欠測データと呼ぶ)しか得られない.
 このような欠測データを正しく扱うための統計学は,統計学の理論的研究としては盛んにおこなわれてきたが,各分野の応用研究では長い間ほぼ無視されてきたと言ってよい.
 しかしこの10年ほど,各分野で「データの欠測を無視あるいは軽視して単純な解析を行うことで大きなバイアスが生じる可能性がある」といった問題意識が共有され,より適切な解析を行わないと一定レベル以上の学術誌の査読ではリジェクトされたり,全米学術研究会議(National Research Council)によって欠測データ解析に関する報告書が発行されたりするなど,応用研究でも欠測データの適切な扱い方の知識に対するニーズが高まってきた.
 学術分野以外でも,意思決定にエビデンスが求められる風潮の中で,マーケティングやファイナンスなど実務分野でのデータ解析の意識が高まっており,欠測データの適切な扱いのみならず,欠測値を予測しデータを補完したい,といったニーズが高まっている.
 本書では,ここ20年ほどで飛躍的に進展した統計学での欠測データ解析の研究蓄積に対する理解と読者各自の有する欠測データへの適切な統計解析を可能にすることを目標に,欠測データの統計理論といくつかのモデルや状況での解析法についての説明を行い,また医学でまとまりつつあるガイドラインや社会科学系でのコンセンサスに十分留意しながら,厳選された具体的な方法論を実際のデータを応用研究者が活用できる形で紹介する.
――本書「まえがき」より抜粋


■シリーズ紹介
 調査・観察から得られるデータ,あるいはビジネスデータにはさまざまなノイズがあり,背後にある真の関係の理解や精度のよい予測モデルの構築が難しい.これに対処する方法論として,欠測データ解析や統計的因果推論,潜在変数モデル,行動間隔や選択行動のモデルを中心に解説.豊富な例を交えながら,包括的な理解をめざす.


■特色
・『調査観察データの統計科学』の内容をさらに幅広く展開.医学・社会科学分野の豊富な例を織り交ぜ,統計を多く使う実務者にとって参考になるものをめざしました.
・大学院生以上,ある程度統計の予備知識がある方々を対象としています.1巻(理論)― 2巻(応用),3巻(理論)― 4巻(応用)が緩やかにセットとなっています.


■全巻構成
 第1巻 欠測データの統計科学――医学と社会科学への応用
 第2巻 選択バイアスと統計的因果推論――データ取得のデザインとロバストな推定
 第3巻 潜在変数モデリング――離散/階層/縦断/構造方程式モデルの統合
 第4巻 行動理解と予測の統計モデル――離散選択・行動間隔・構造推定
シリーズ刊行にあたって
まえがき
1 はじめに:欠測のDo's and Don'ts とガイドライン
2 欠測データに対する最尤法
3 EMアルゴリズム
4 単一代入と多重代入
5 回帰分析モデルにおける欠測データ解析
6 脱落を伴う経時測定データの解析
7 欠測データメカニズムの検討
引用文献
付録
高井啓二(たかい けいじ/第2・3・7章執筆)
関西大学商学部准教授

星野崇宏(ほしの たかひろ/編者,第1・4・5章執筆)
慶應義塾大学経済学部・大学院経済学研究科教授

野間久史(のま ひさし/第1・6章執筆)
情報・システム研究機構統計数理研究所准教授
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