統計科学のフロンティア 4

階層ベイズモデルとその周辺

時系列・画像・認知への応用

大量データの解析に必須となる柔軟なモデリングの手法.そのためには必須の道具を豊富な例をもとに解説.

階層ベイズモデルとその周辺
著者 松本 隆 , 石黒 真木夫 , 乾 敏郎 , 田邉 國士
ジャンル 書籍 > 単行本 > 計算機科学
書籍 > 自然科学書
書籍 > シリーズ・講座・全集
シリーズ 統計科学のフロンティア
刊行日 2004/10/27
ISBN 9784000068444
Cコード 3341
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 270頁
在庫 品切れ
経験ベイズ法は,有限のデータから一般的命題を導き出す逆問題の取り扱いで多くの成功を収めている.視覚計算や非線形力学系での予測など話題の分野で活躍する新しいベイズ統計の姿を解説.複雑かつ大量のデータの解析が現代のあらゆる分野で求められている.そのために必要となる柔軟なモデリング手法を知るための好著.
 編集にあたって

第Ⅰ部 事前情報を利用した複雑な系の解析 石黒真木夫
 1 はじめに
  1.1 知りたいことの量とデータの量
  1.2 問題の出どころ
  1.3 簡単な例題
  1.4 ベイズ型情報処理
  1.5 この稿の構成
  1.6 記号
 2 ベイズ型情報処理の適用例
  2.1 ベイズ型2値回帰
  2.2 密度関数推定
  2.3 季節調整法
 3 ベイズ型情報処理の技術要素
  3.1 ABIC
  3.2 ガウス分布の場合のベイズ公式
  3.3 時系列データの場合
  3.4 粒子ベイズ
  3.5 2次近似
  3.6 「滑らかな変化」を扱う技術
 4 ベイズを越えて
  4.1 MAP推定
  4.2 情報量規準EIC
  4.3 数値例
  4.4 仮想的観測
 5 おちぼひろい
  5.1 縦と横
  5.2 局所的モデリング
  5.3 絵解きベイズ定理
 6 最後に
  6.1 「滑らかさ」以外の「事前情報」
  6.2 能動的解析/実験計画との接点
 付録
  A.1 AIC最小化法の論理
  A.2 Householder法
 参考文献

第Ⅱ部 非線形ダイナミカルシステムの再構成と予測 松本隆
 1 問題提起と導入
  1.1 問題提起
  1.2 時系列解析手法
  1.3 ダイナミカルシステム
  1.4 非決定論的ダイナミカルシステム
  1.5 まとめ
 2 ニューラルネットワーク
  2.1 概観
  2.2 教師付学習
 3 ダイナミカルシステムの学習と予測
  3.1 モデル定式化
  3.2 非自律的ダイナミカルシステムの場合
  3.3 予測アルゴリズム
 4 具体的問題
  4.1 ノイズを含むカオス的時系列予測
  4.2 空調負荷予測
 5 ハミルトニアン・モンテカルロによるベイズ的学習と予測
  5.1 ハイパーパラメータ事前分布
  5.2 学習
  5.3 予測
  5.4 数値実験
 付録
  A.1 遅延座標埋め込み
  A.2 複雑な不変集合
  A.3 ボックス・カウンティング次元
 参考文献

第Ⅲ部  視覚計算とマルコフ確率場 乾敏郎
 1 はじめに
 2 視覚計算とは何か
  2.1 視覚計算と初期視覚
  2.2 3次元形状を推定するための手がかり
  2.3 中間視覚の役割
 3 視覚計算の数理的形式化
  3.1 陰影からの形状復元問題
  3.2 面の一貫性定理
 4 標準正則化による視覚計算の定式化
 5 Terzopoulosの定式化
  5.1 データ回帰項
  5.2 制約条件項
  5.3 一般化:連続性制御安定化汎関数
  5.4 まとめ
 6 マルコフ確率場
  6.1 最大事後確率推定
  6.2 マルコフ確率場とは
  6.3 外界の構造を推定する
  6.4 ポテンシャル関数を求める
  6.5 条件付確率を考える
 7 確率的解法と確定的解法
  7.1 確率的解法
  7.2 模擬焼き鈍し
  7.3 確定的解法
  7.4 平均場近似
  7.5 モジュールの統合
  7.6 ホップフィールドニューラルネット
  7.7 視覚の計算をホップフィールドで解く
  7.8 マルコフ確率場と確率的弛緩法について
  7.9 線過程のポテンシャルエネルギーの学習
 8 大脳視覚皮質の計算理論
 付録
  A.1 ガボール関数と大脳視覚野ニューロンの空間特性
  A.2 ソボレフ空間とそのノルム
 参考文献

 補論 帰納推論と経験ベイズ法――逆問題の処理をめぐって―― 田邊國士
 索引
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