日本の中の朝鮮をゆく

九州編 光は朝鮮半島から

朝鮮ゆかりの地,吉野ヶ里,美山など10か所を訪ね歩き,朝鮮半島と日本の関係を考える.(解説=李成市)

日本の中の朝鮮をゆく
著者 兪弘濬 , 橋本 繁
ジャンル 書籍 > 単行本 > 歴史
刊行日 2015/01/27
ISBN 9784000610094
Cコード 0021
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 266頁
在庫 品切れ
「日本の古代文化はみんな私たちが作ってあげたと思っていたけど,来てみたらそうではないですね」――修学旅行で九州を訪れた韓国の高校生のこの言葉に応えるべく書かれた九州歴史紀行.吉野ヶ里,有田,唐津,美山,南郷村(宮崎)など朝鮮ゆかりの地10か所を訪ね歩き,朝鮮半島と日本の関係を考える.(解説=李成市)

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著者の兪弘濬さんは,韓国・盧武鉉大統領の時代に文化財庁長官を務め,韓国文化界の オピニオン・リーダーとしても知られる東洋美術史研究の大家です.

 この本は,韓国で「一家に一冊」とまで言われるベストセラーシリーズ「私の文化遺産踏査記」の日本編の第1弾「九州編」.佐賀県の吉野ヶ里をはじめ,名護屋・唐津・有田・伊万里・美山・南郷村など九州の朝鮮ゆかりの地10か所を訪ね歩いた歴史紀行です.

 1980年代から30年余,朝鮮ゆかりの日本の史跡を踏査し,朝鮮半島と日本の歴史的関係を考えてこられた成果が存分に発揮されたものになっています.日本人があまり気づいていない,日本の歴史や文化の魅力を語ってくれる歴史エッセイとして大変興味ぶかく,ここには日本の歴史や文化を考える際のヒントがつまっていると思います.
兪 弘 濬(ユ・ホンジュン)
1949年ソウル生まれ.成均館大学大学院博士課程修了(東洋哲学科芸術哲学専攻).美術評論家としてデビュー.民族美術協議会共同代表,第1回光州ビエンナーレコミッショナーなどを歴任.盧武鉉政権の時の文化財庁長官.
現在,明知大学校美術史学科教授.
主な著書に『私の文化遺産踏査記』,『80年代美術の現場と作家たち』,『朝鮮時代画論研究』,『再び,現実と伝統の地平から』などがある.
橋本 繁(はしもと・しげる)
1975年生まれ.早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了.朝鮮古代史専攻.
現在,早稲田大学講師.
著書に『韓国古代木簡の研究』(吉川弘文館,2014年),訳書に『古代朝鮮 三国統一戦争史』(盧泰敦著,岩波書店,2012年)がある.
主な論文に「浦項中城里碑の研究」(『朝鮮学報』220輯,2011年),「中古新羅築城碑の研究」(『韓国朝鮮文化研究』12号,2013年)がある.
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