日朝交渉

課題と展望

日本社会を震撼させる拉致と核開発問題.いまこそ冷静に考えたい.北東アジアの平和のために何をすべきか.

日朝交渉
著者 姜 尚中 , 李 鍾元 , 水野 直樹
ジャンル 書籍 > 単行本 > 政治
刊行日 2003/01/29
ISBN 9784000242172
Cコード 0031
体裁 A5 ・ 並製 ・ 258頁
在庫 品切れ
日本社会を震撼させる拉致と核開発問題.いまこそ冷静に考えたい.北朝鮮はどこに向かうのか.北東アジアの平和のために,日本はどう向き合い,国際社会は何をすべきか.この地域を不戦共同体とすることを目指して,日朝の不正常な関係にピリオドを打つべく,山積する課題をめぐって20名の識者が指針を示す.


■編者からのメッセージ
 戦争か平和か,瀬戸際に立つ朝鮮半島.その危機の震源である北朝鮮〔朝鮮民主主義人民共和国〕と日本との新しい関係の模索は何を意味するのか.米朝間の対話は開かれるのか,それとも決裂するのか.北朝鮮はどこへ行くのか.南北関係は,日本は?… そして戦後の北東アジアの冷戦構造の終わりの始まりは,この地域に平和と安定をもたらすのか.
 本書はこれらの問題に総力を結集してこたえようとするものである.際物的な「北朝鮮」本が氾濫する現在,本書はきっと読者の期待に応えてくれるに違いない.
姜尚中〈かん さんじゅん:東京大学社会情報研究所教授〉
総合討論 日朝平壌宣言の歴史的・国際的意義  小此木政夫+伊豆見元+姜尚中+水野直樹+李鍾元

日朝交渉 これまでとこれから
 脱冷戦を目指し熱戦の主戦場を不戦共同体に――対米一辺倒から多国間関係へ  李鍾元
 日朝交渉に賭ける北朝鮮の意図  小牧輝夫
 「百年の計」を目指した朝鮮半島政策を  小田川 興

日朝間に横たわる課題
 日朝国交正常化交渉と北朝鮮の変化  李鍾
 北朝鮮の食糧問題と人道援助のあり方  熊岡路矢
 北朝鮮の「核開発」と安全保障問題  吉田文彦
 植民地支配の清算をどのように形にするか  水野直樹
 北朝鮮メディアが描く国内事情――「偉大性」と「先軍」「強盛」  大場和幸
 日朝関係における拉致問題の意味  藤田久一
 日朝交渉と日韓会談  高崎宗司
 揺れる在日コリアン社会  本田雅和
 日朝国交正常化交渉と在日コリアンの地位  英毅
 日朝関連報道――メディアが培養する不信と憎悪の世論  菱木一美

国際社会から見た日朝関係
 中国――血で結ばれた関係のゆくえ  朱建栄
 ロシア――北朝鮮の軟着陸を目指し日米中と連携  石郷岡 建
 盧武鉉大統領と「太陽政策」のゆくえ  康仁徳
 南北和平プロセスを支援するEU諸国――アメリカ批判鮮明に  高橋 進
 北東アジア共同の家に向けて  姜尚中

日朝関係関連資料
1 日朝平壌宣言 2 小泉首相記者会見 3 日韓基本条約 4 南北非核化宣言 5 米朝枠組合意 6 村山談話 7 日韓共同宣言 8 南北共同宣言

日朝関連年表・解説  石坂浩一

書評情報

Trial&Error 2003年6月号
サンデー毎日 2003年5月4日,11日号
読売新聞(朝刊) 2003年3月9日
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