21世紀日本の格差

日本の格差問題研究の第一人者が,ピケティ,ディートン,アトキンソンの理論と日本の現状を解説.

21世紀日本の格差
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著者 橘木 俊詔
ジャンル 書籍 > 単行本 > 経済
刊行日 2016/02/26
ISBN 9784000611152
Cコード 0033
体裁 四六 ・ 並製 ・ 200頁
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
『21世紀の資本』 で大ブームとなったピケティ,途上国の貧困問題研究で2015年のノーベル経済学賞を受賞したディートン,そして先進国の不平等研究で学界をリードしてきたアトキンソン.日本の格差問題研究の第一人者が,3人の議論を紹介した上で日本の格差の現状を概観する.格差の先端理論と日本の現状分析がぎゅっとつまった,知っておくべき格差問題のエッセンス!

■編集部からのメッセージ

本書は,格差問題の第一人者である著者が,格差に関するさまざまな議論を紹介しつつ,日本の実態について論じたものです.冒頭では,2014-15年に格差研究で話題となった二人,トマ・ピケティとアンガス・ディートンの議論を紹介します.資本主義国の富裕層の資本蓄積を論じたピケティと,途上国の家計消費調査を通じて貧困問題を研究してきたディートンのアプローチは対照的ですが,彼らの議論が注目される背景には,経済格差と不平等に対する世界的な関心の高まりがあると思います.
本書では,それらの議論を紹介した上で,豊富なデータを使って日本の格差の現状を概観します.特に焦点をあてるのが,女性と高齢者の貧困です.女性の貧困問題は,正規/非正規の賃金格差,最低賃金問題,ワークライフバランスの歪み,政治家・経営者の男女比率の違いなど,さまざまな問題と結びついています.また,女性の貧困は子どもの貧困と貧困の世代的連鎖に直結するという問題もあります.一方で,高齢者の世代内格差は,若いときの経済格差の蓄積であり,健康格差と平均余命の差という過酷な現実となって表れます.これらの実態に対し,格差解消に向けてのいくつかの提言も行います.格差論の先端から日本の実態まで,コンパクトにつまったお得な一冊です.


橘木俊詔(たちばなき としあき)
1943年兵庫県生まれ.小樽商科大学卒,大阪大学大学院修士課程修了,ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.).京都大学教授,同志社大学教授などを経て,現在,京都女子大学客員教授,京都大学名誉教授.専門は労働経済学,公共経済学.
著書に『日本の経済格差』(岩波新書,1998年),『格差社会 何が問題なのか』(岩波新書,2006年),『女女格差』(東洋経済新報社,2008年),『日本の教育格差』(岩波新書,2010年),『女性と学歴』(勁草書房,2011年),『夫婦格差社会』(共著,中公新書,2013年),『「幸せ」の経済学』(岩波現代全書,2013年),『21世紀の資本主義を読み解く』(宝島社,2015年)など多数.
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