がん患者,お金との闘い

保険や貯蓄があっても,がんが生活を追い詰める──.二人に一人ががんになる日本社会の課題に迫る.

がん患者,お金との闘い
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著者 札幌テレビ放送取材班
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
刊行日 2010/01/22
ISBN 9784000224994
Cコード 0036
体裁 四六 ・ 並製 ・ 158頁
在庫 品切れ
進化するがん治療の傍らで,保険や貯蓄があっても生活が追い詰められていく患者たち.働き盛りでがんを患い経済的困難に直面した元看護師が,自らの体験を赤裸々に伝え,二人に一人ががんになる日本社会へ問題を提起する.好評を博したドキュメンタリー番組「命の値段 がん患者,闘いの家計簿」に新規取材を加えて書籍化.

■著者からのメッセージ

札幌テレビ放送取材班(勝嶌早苗・佐々木律)
 「一生懸命働いて家族を養ってくれる夫に,もっと働け,とは言えないんです.でも,主人は自分を責めるわけです.だから,離婚して生活保護を受けようとしました……」
 北海道伊達市のがん患者,金子明美さん(39)の告白は衝撃的でした.元看護師で,二児の母.金子さんは,がんに罹ってガラリと変わってしまった生活を,テレビカメラの前で包み隠さず見せてくれました.抗がん剤の進歩が延命をもたらす一方で,治療費が生活を圧迫する,その事実を,身を挺して伝えたかったからです.
 取材を進めるにつれ,多くのがん患者が治療費負担に苦しみ,命をとるか,生活をとるか,残酷な選択を迫られていることがわかりました.やがて金子さんは意を決し,病の身を押して自治体や国に現状を訴えます.
 多くの方に関心を寄せていただいたドキュメンタリー番組「命の値段――がん患者,闘いの家計簿」をもとに,日本のがん対策の課題をまとめました.日本人の二人に一人がかかる国民病,がん.誰にでも起こりうる現実と,私たちはどう向き合うべきか,ともに考えるきっかけになることを願っています.
1章 二人に一人ががんになる時代
金子明美さんの告白
二児の母,「余命3か月」と告げられて
こんなにお金がかかるなんて……
健康保険の意外な落とし穴
増えるがん患者,高額な抗がん剤
天井知らずのがん治療費
医師も葛藤していた
治療費に奪われた生活 PDF
あまりに脆弱な公的支援
がんで家族全員の人生が変わった
かけがえのない時間
2章 言い出せなかったお金の話
治療費の悩みはみな,抱えていた
アンケートから聞こえる悲鳴
後回しにされがちな,がん保険加入
がん保険に入っていたのに…… PDF
がん保険,保険会社の声
知られていないサポート,障害年金
障害年金のがんへの適用
疾病による助成の格差
3章 誰が医療費を負担するのか
がん患者のための条例を!
「命の訴え」に対する自治体の答え
がん対策,都道府県で広がる格差
動き出した医療従事者たち
がん対策の主導者は誰か
立ち遅れる日本の医療体制
4章 命をとるか,生活をとるか
子どもたちの成長,自分の余命
先立ってゆく仲間
二度目の余命宣告
国の協議会委員に選ばれて
命の値段,72万円
届かなかった国へのメッセージ
生きたい
あとがき
主要参考文献・参考ウェブサイト
勝嶌早苗(かつしま さなえ)
1975年,札幌市生まれ.早稲田大学社会科学部卒業後,札幌テレビ放送入社.ニュース制作・取材とともに,がん治療の現状について取材.「命の値段 がん患者,闘いの家計簿」ディレクター.現在は営業局所属.
佐々木 律(ささき りつ)
1968年,小樽市生まれ.明治学院大学文学部卒業後,札幌テレビ放送入社.ニュース制作・取材とともに,「大地の選択――遺伝子組み換え論争」(放送文化基金賞テレビドキュメンタリー番組賞,地方の時代賞優秀賞受賞)など,ドキュメンタリーを多数手がける.「命の値段――がん患者,闘いの家計簿」プロデューサー.報道制作局報道部課長.

書評情報

THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」 (2012年8月)
朝日新聞(朝刊) 2011年10月27日
プチナース 2010年6月号
紙REBORN 第33号(2010年夏)
清流 2010年5月号
愛媛新聞 2010年4月13日
河北新報(朝刊) 2010年4月6日
消化器外科ナーシング 2010年4月号
朝日新聞(朝刊) 2010年3月14日
北海道新聞(朝刊) 2010年2月28日
毎日新聞(朝刊) 2010年2月16日
東京新聞(朝刊) 2010年2月15日
北海道新
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