確率過程

岩波講座現代応用数学の分冊として出版以来,現在もなお不動の評価のある文献.50年ぶりの単行本化.

確率過程
著者 伊藤 清
ジャンル 書籍 > 自然科学書
書籍 > 自然科学書 > 数学
刊行日 2007/03/20
ISBN 9784000052009
Cコード 0041
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 210頁
在庫 品切れ
確率過程の3つの重要なクラスである加法過程,定常過程,マルコフ過程に関する包括的な解説と1次元拡散過程の詳説を含み,岩波講座現代応用数学の分冊として出版以来,現在もなお不動の評価のある文献.50年を経て単行本化した.とりわけ1次元拡散過程に関しては,本格的な確率解析的記述が試みられた初のものとして必須の古典である.

■著者からのメッセージ

「岩波講座 現代応用数学」の中の2分冊として1957年に岩波書店から発刊された私の著書「確率過程 I 」,「確率過程 II」がここに単行本として復刊される運びとなった.本書は確率過程の3つの重要なクラスである加法過程,定常過程,マルコフ過程の概説と1次元拡散過程の解説とから成っており,特に1次元拡散過程については,William Feller によって当時発見されたばかりの局所構造と境界点の分類に関して本格的な確率解析的記述を試みた最初のものと自負している.それから半世紀を経ての本書の復刊は著者にとって真に感慨深い.
(本書の「序」より,一部抜粋)

第1章 基礎概念
第2章 加法過程
第3章 定常過程
第4章 Markoff過程
第5章 1次元拡散過程
 
あとがき
伊藤 清(いとう きよし)
1915年生まれ.1938年東京帝国大学理学部数学科卒.内閣統計局統計官,名古屋帝国大学助教授を経て,1952年より79年まで京都大学教授.その間76年から79年までは,同大学数理解析研究所所長.その後,学習院大学教授,米国ミネソタ大学客員教授などを務められ,1979年より京都大学名誉教授.朝日賞(1977),藤原賞(1985),ウルフ賞(1987),京都賞(1998)に続き,2006年8月22日マドリード国際数学者会議において,フィールズ賞に加えて,数学の応用に対して新設されたガウス賞(IMU Carl Friedrich Gauss Prize)の第1回受賞者となる.日本数学会理事長(1979~1981),日本数学会編『数学辞典 第3版』(岩波書店刊)編集委員長,および同英訳版第2版(MIT Press刊)の編集委員長などを歴任.
著書としては,岩波書店から『確率論』(1953),『確率論』(岩波基礎数学選書,1991),『確率論の基礎 新版』(2004)などがある.
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