地球の教科書

広範なテーマを体系的につなぎ合わせ,地球科学の基礎を1冊でコンパクトに解説した,大人の教科書.

地球の教科書
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著者 井田 喜明
ジャンル 書籍 > 単行本 > 宇宙・地球科学
書籍 > 自然科学書
刊行日 2014/11/27
ISBN 9784000062510
Cコード 0044
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 238頁
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
私たちの地球はどんな星か.豊かな海と大気を備え,多くの生命が暮らす地球は,どのように作られたのか.地震・津波はなぜ起こるのか.予知はできるか.気候変動やエネルギー問題をどう考えるか――.広範なテーマを総合的・体系的につなぎ合わせ,地球科学の基礎を1冊でコンパクトに解説した,大人の教科書.

■著者からのメッセージ

地球は豊かな自然に恵まれ,季節とともに移り変わる多様な姿を楽しませてくれる.たくさんの生命が生息するこの豊かな表層環境は,太陽系の他のどの惑星にも見られない地球だけの特徴である.この環境がどのように獲得されたのかは,きわめて興味深い問題であり,本書でも重要なテーマとして考察の対象になる.この問題で主役をつとめるのは海である.
 豊かな環境もときには暴風雨,地震,噴火,津波などを起こして人間社会に牙をむく.逆に,人類のつくりだした文明は自然に手を加えて大きく変貌させてきた.人類に物質的な豊かさをもたらすために自然の領域を侵略し,砂漠化や海洋汚染などを進めて生命が共有する住環境を悪化させてきた.最近は地球温暖化の悪影響が世界的な関心事になっている.(中略)
 地球科学はまだ完成の域に達していない.実用的にも,地震や噴火の予知は社会の期待に応えられるレベルからほど遠いし,地球温暖化と二酸化炭素排出量との関係についても不明な部分が少なくない.それでも,人類は自然災害に立ち向かわなければならないし,地球環境の悪化をくい止めなければならない.だからこそ,ひとりひとりが地球への理解を深めることが重要なのである.
――「はじめに」より

■編集部からのメッセージ

地球科学が1冊でわかる「大人の教科書」.

・宇宙のなかで地球は,どんな特徴をもつ星か?
・過去46億年,地球はどのように進化してきたのか?
・地震,噴火,津波はなぜ起こるのか?
・予知の可能性,災害への備えは?
・私たちの環境を決める大気や海洋の仕組みは?
・気候変動やエネルギーの問題をどう考えるか?

さまざまなテーマを有機的につなぎ合わせ,総合的・体系的な知識と地球観が得られます.社会人の教養書として,文理問わず大学の教材として,おすすめの1冊です.
はじめに

第1章 地球はどんな星か
1-1 太陽系
①太陽系を支配する秩序/②光と風を発する太陽/③宇宙探査で描かれる惑星や衛星の姿/④太陽系外惑星
1-2 地球の大気と表層環境
①磁気圏/②大気圏/③大陸と海洋/④水の生み出す多様な表層環境
1-3 地球の内部をのぞく
①地球の内部をどう調べるか/②地震波で見る地球内部の姿/③固体地球の構成物質/④地球内部の温度/⑤マントルは流動する

第2章 地球はこうしてつくられた
2-1 宇宙の塵から誕生
①太陽系の形成/②初期の地球/③地球の年齢
2-2 海が地球を変えた
①水の惑星/②惑星大気の起源/③海の役割/④温暖な表層環境の形成
2-3 生命の織り成す世界
①地質年代表/②生命の誕生/③生物の進化/④生物種の大量絶滅
2-4 固体地球表層部の変遷
①海洋底の拡大と大陸の移動/②プレートテクトニクス/③ホットスポットと洪水玄武岩/④大陸地殻の成長/⑤氷河の消長
2-5 地球内部の活動
①プレートの実体/②プレート運動とマントル対流/③マントルの上昇流/④外核の対流と地磁気

第3章 地震と噴火に備える
3-1 地震と噴火はどんな現象か
①地震や噴火はどこで起こるか/②地震の原因は断層すべり/③多様な顔をもつ噴火/④沈み込み帯の地震と火山/⑤地震と噴火はなぜ起こる
3-2 地震と噴火が起こす災害
①地震による揺れと災害/②噴火は災害も多様/③津波はどんな現象か/④東日本大震災をふりかえる
3-3 予知と防災にどう取り組むか
①防災の仕組み/②地震や噴火の発生は周期的か/③前兆現象を検証する/④地震予知の葛藤/⑤地震予知に展望はあるか

第4章 地球環境で暮らす
4-1 大気の運動
①大気の運動の駆動力/②大気の運動を曲げるコリオリ力/③高気圧と低気圧/④大気大循環の様式
4-2 大気の運動がもたらす気象現象と気象災害
①雲や雨ができるわけ/②豪雨や暴風はどんなときに発生するか/③季節はどのようにつくられるか/④気象災害の原因と対策
4-3 気候変動と人類の未来
①海が関与するエルニーニョ南方振動/②氷期と間氷期/③地球温暖化は人類の責任/④資源を未来に

あとがき
参考文献
井田喜明(いだ よしあき)
1941年,東京生まれ.東京大学理学部物理学科卒業,同大学院理学系研究科地球物理博士課程修了.マサチューセッツ工科大学,東京大学物性研究所,同海洋研究所,同地震研究所,姫路工業大学(2004年度から兵庫県立大学)などで研究・教育に携わりながら,日本火山学会会長,火山噴火予知連絡会会長なども務める.現在はアドバンスソフト株式会社研究顧問.東京大学名誉教授.兵庫県立大学名誉教授.専門は固体地球物理学.主な著書に『図説 地球科学』(編著;岩波書店),『〈岩波講座 地球惑星科学14〉社会地球科学』(共著;岩波書店),『自然災害のシミュレーション入門』(朝倉書店),『地震予知と噴火予知』(ちくま学芸文庫),『火山爆発に迫る』(編著;東京大学出版会),『火山の事典』(編著;朝倉書店).
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