論よりダンゴ

世の中を憂い,芸能・文化を語り,家族・街を想う……舌鋒鋭くかつ洒落心にあふれた,自選エッセイ集.

論よりダンゴ
著者 山藤 章二
ジャンル 書籍 > 単行本 > 評論・エッセイ
刊行日 2006/03/16
ISBN 9784000025874
Cコード 0095
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 274頁
在庫 品切れ
当代随一の戯れ絵師の手になるエッセイは,舌鋒鋭く洒落心にあふれ,多くの愛読者を得ている.本書には,今までに新聞・雑誌等に発表したものの中から,自選の61編を収録.世の中を憂い,芸能・文化を語り,家族・街を想う……軽妙にして痛快な現代批評から,心温まる思い出話まで,どの1編にも著者好みの粋が光る.

■著者からのメッセージ

いま,本はゴマンと出ている.困ったものだ.
で,これは5万1冊目の本になる.申しわけない.
ここ25年ほどの間に,なんだかんだで書いたものが溜まった.
それを本にしてみましょうという,奇特な出版社があった.
私の書くものはつねに身近なものに対する感想であって理論ではない.
「形而上より形而下」である.となれば「論よりダンゴ」がぴったりだ.
ダンゴがお口に合ったら幸せである.
――山藤章二
まえがき




い  一級幸福士
 イッセー尾形への対し方
ろ  ろ過とは……
は  「バカ」を愛す
に  似顔絵とイラストレーション
   20世紀を決定した眼
ほ  邦題よ,さらば……
へ  ヘンな話
   ヘン歴
と  東京あるき
ち  父親の哲学
り  凜とした正月
ぬ  盗人の8月15日
る  類は友を呼ぶ
を  をかしなかま





わ  私の死亡記事
 わらじの哲学
か  川田ミュージカルの幹と花
   肩書考
よ  吉行淳之介さんと
た  第五の災難
   ダダイスト・立川談志
れ  レディース アンド ジェントルメン
そ  そんなに痩せたいか!!
つ  妻が見事に引いた3本の線
   疲れている人はいい人だ
ね  寝てもさめてもダニー・ケイ
な  「なにものか様」に感謝する
ら  ラジオで修業
む  むかし男といま女
   夢声翁の不機嫌





う  うっとうしい引力
 ウォーホル入門
ゐ  井の中の蛙
の  残したい日本の風景
お  オウムとボランティア
   大人になり切れない男たち
く  九鬼周造半かじり
や  流鏑馬(やぶさめ)の大統領
ま  マンボNo.5
け  経済オンチのつぶやき
ふ  ブックデザインの内側
こ  「コレデモカ」の時代
え  絵になる人がいた時代
て  テレビが父親





あ  アメリカの匂い
さ  散歩の効用
き  奇笑の時代
ゆ  ゆらゆら
め  目の散歩 〈漫画文化論〉
 目の散歩 〈新聞漫画〉
   目の散歩 〈漫才〉
   目黒の三魔
み  耳に砂
し  品川大変
   志ん朝しのび歩き
ゑ  「ゑ」の時代のさしえ
ひ  ビジュアル・スキャンダル
も  物言う墓
せ  政治家の顔
す  水道の水


装丁=山藤章二
山藤章二(やまふじ しょうじ)

1937年東京に生まれる.武蔵野美術学校デザイン科卒業.広告会社をへて,64年独立.講談社出版文化賞(70年),文藝春秋漫画賞(71年),菊池寛賞(83年)などを受賞.紫綬褒章(2004年)受章.
おもな著書に『山藤章二のブラック・アングル25年・全体重』(朝日新聞社),『アタクシ絵日記・忘月忘日』〔隔年刊〕(文藝春秋),『イラストレーション集 器用貧乏』(徳間書店),『山藤章二戯画街道』(美術出版社),『山藤章二の顔事典』(朝日文庫),『対談・笑いの構造』『対談・笑いの解体』『対談・笑いの混沌』『山藤章二のずれずれ草「世間がヘン」』(以上,講談社),『似顔絵』(岩波新書),『まあ,そこへお坐り』(岩波書店)など.

書評情報

しんぶん赤旗 2006年6月11日
朝日新聞(朝刊) 2006年5月7日
週刊現代 2006年4月15日号
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