情報処理概論
予測とシミュレーション
実験データから法則性を予測し,シミュレーションにより検証するというデータ解析を学ぶ人のための入門テキスト.
複雑な現象のなかに潜む法則や原理を発見することは科学の重要な目的である.そのために,実験ないし観測データを確率変数としてとらえ,そこに何らかの法則性を予測して,数値シミュレーションにより検証するという方法が広く使われている.物理をはじめ,こうしたデータ解析を必要とする学生のための最適な入門テキスト.
■編集部からのメッセージ
情報処理というとどんなイメージをお持ちだろうか。おそらく世代によって違うだろうが、ほとんどパソコンがひとり1台という時代に育った人とまだパンチカードを束をアルミケースのような箱に詰め大型計算機センターに通った経験のある人では雲泥の差があるだろう。この本は京大理学部の物理専攻の学部生を相手に、今日的情報処理を教えようとした著者の涙と情熱の結晶だ。所詮、物理の本質は自然現象の観測によって得られたデータ解析から始まる。そして仮説をたて、その真偽を確認するために、予測とシミュレーションをおこなう。それに尽きる。しかし、にもかかわらず、どうやってデータ解析をおこなうか、あるいは、なぜそういう方法がよいのか、案外知らずにやっていることが多いのではないか。そんな現状に対して、著者自らの体験を踏まえ、さまざまなヒントやコツが満載された教科書がこの本である。講義で使わなくても、この本を座右に置いて、いつでも困ったときに開いてみると、有りがたみが実感できるとこと請け合いである。
■編集部からのメッセージ
情報処理というとどんなイメージをお持ちだろうか。おそらく世代によって違うだろうが、ほとんどパソコンがひとり1台という時代に育った人とまだパンチカードを束をアルミケースのような箱に詰め大型計算機センターに通った経験のある人では雲泥の差があるだろう。この本は京大理学部の物理専攻の学部生を相手に、今日的情報処理を教えようとした著者の涙と情熱の結晶だ。所詮、物理の本質は自然現象の観測によって得られたデータ解析から始まる。そして仮説をたて、その真偽を確認するために、予測とシミュレーションをおこなう。それに尽きる。しかし、にもかかわらず、どうやってデータ解析をおこなうか、あるいは、なぜそういう方法がよいのか、案外知らずにやっていることが多いのではないか。そんな現状に対して、著者自らの体験を踏まえ、さまざまなヒントやコツが満載された教科書がこの本である。講義で使わなくても、この本を座右に置いて、いつでも困ったときに開いてみると、有りがたみが実感できるとこと請け合いである。
第I部 基礎
第1章 確率・統計の基礎
1.1 確率変数と確率分布
1.2 分布の平均,分散,標準偏差,モーメント
1.3 標本統計量
第2章 乱数の基礎
2.1 疑似乱数
2.2 乱数生成アルゴリズム
話題:シミュレーションのチェックポイント
2.3 変換法
第3章 仮説検定の基礎
3.1 仮説検定
話題:学生の作った乱数(その1)
3.2 相関の検定
第4章 フーリエ変換の基礎とFFT
4.1 無限区間フーリエ変換
4.2 有限区間フーリエ変換
4.3 離散フーリエ変換
4.4 高速フーリエ変換 FFT
第II部 応用
第5章 線形予測
5.1 ARモデルによる線形予測
5.2 アンサンブル平均、エルゴード性
5.3 残差分散
話題:学生の線形予測レポート
第6章 ニューラルネットワーク
6.1 学習機械
6.2 アダライン
6.3 パーセプトロン
話題:小脳パーセプトロン説
6.4 パーセプトロンを用いた時系列予測
話題:学生の作った乱数(その2)
6.5「じゃんけんマシン」を作ってみよう
話題:パーセプトロンの時代とコネクショニズムの時代
第7章 学習理論
7.1 データ分類の学習
7.2 例を再現できる場合と再現できない場合の学習
第8章 モデル選択
8.1 統計的推測
8.2 多項式回帰モデル
8.3 定数回帰モデル,直線回帰モデル
8.4 自己回帰(AR)モデル(線形予測)
8.5 推測誤差,Cross-validation,AIC
話題:先祖返り,回帰
第9章 モンテカルロ・シミュレーション
9.1 イジング・スピン系
9.2 スピングラス
9.3 モンテカルロ・シミュレーション
話題:何のために数値シミュレーションを行うのか
第10章 組み合わせ最適化問題
10.1 PとNP
10.2 2分割問題とスピングラス
10.3 シミュレーテド・アニーリング法
10.4 巡回セールスマン問題を解く
第III部 問題解決の手引
第I部の問題
第II部の問題
道具を使った計算の歴史
あとがき
第1章 確率・統計の基礎
1.1 確率変数と確率分布
1.2 分布の平均,分散,標準偏差,モーメント
1.3 標本統計量
第2章 乱数の基礎
2.1 疑似乱数
2.2 乱数生成アルゴリズム
話題:シミュレーションのチェックポイント
2.3 変換法
第3章 仮説検定の基礎
3.1 仮説検定
話題:学生の作った乱数(その1)
3.2 相関の検定
第4章 フーリエ変換の基礎とFFT
4.1 無限区間フーリエ変換
4.2 有限区間フーリエ変換
4.3 離散フーリエ変換
4.4 高速フーリエ変換 FFT
第II部 応用
第5章 線形予測
5.1 ARモデルによる線形予測
5.2 アンサンブル平均、エルゴード性
5.3 残差分散
話題:学生の線形予測レポート
第6章 ニューラルネットワーク
6.1 学習機械
6.2 アダライン
6.3 パーセプトロン
話題:小脳パーセプトロン説
6.4 パーセプトロンを用いた時系列予測
話題:学生の作った乱数(その2)
6.5「じゃんけんマシン」を作ってみよう
話題:パーセプトロンの時代とコネクショニズムの時代
第7章 学習理論
7.1 データ分類の学習
7.2 例を再現できる場合と再現できない場合の学習
第8章 モデル選択
8.1 統計的推測
8.2 多項式回帰モデル
8.3 定数回帰モデル,直線回帰モデル
8.4 自己回帰(AR)モデル(線形予測)
8.5 推測誤差,Cross-validation,AIC
話題:先祖返り,回帰
第9章 モンテカルロ・シミュレーション
9.1 イジング・スピン系
9.2 スピングラス
9.3 モンテカルロ・シミュレーション
話題:何のために数値シミュレーションを行うのか
第10章 組み合わせ最適化問題
10.1 PとNP
10.2 2分割問題とスピングラス
10.3 シミュレーテド・アニーリング法
10.4 巡回セールスマン問題を解く
第III部 問題解決の手引
第I部の問題
第II部の問題
道具を使った計算の歴史
あとがき