数学者的思考トレーニング 代数編

精選された大学入試問題を通じて大学で身に付けるべき代数の基礎概念を見通し良く解説.

数学者的思考トレーニング 代数編
著者 上野 健爾
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 数学
刊行日 2010/07/28
ISBN 9784000055352
Cコード 3041
体裁 A5 ・ 並製 ・ カバー ・ 220頁
在庫 品切れ
高校時代は数学が得意だった.しかし大学に入ったらまったく理解できなくなった.このような体験をよく聞く.数学は,わからない問題を自ら考えぬいて解くことで初めて確かな理解を得る.高校のときに慣れ親しんだ大学入試問題や,わかりやすい例題を通じて,ベクトルからガロア理論まで大学で身に付けるべき代数の基礎概念を見通し良く解説.


■編集部からのメッセージ
 高校時代は数学が得意だった.しかし大学に入ったらまったく理解できなくなった.このような体験談をしばしば聞く.
 数学は,わからない問題を自ら時間をかけて手を動かし考えぬいて初めて確かな理解を得ることができるものである.高校時代に慣れ親しんだ大学入試問題にも代数の重要な概念を背景にもつものがある.これらの問題や章末に付された演習問題,コラムによる解説を通じて,環,体やベクトル空間からガロア理論まで大学で身に付けるべき代数の基礎概念の理解へと導く.また,代数のみならず解析に関する問題も収録.代数・幾何・解析の区別なく数学を一つの学問として解説.数学の考え方の自由さを伝える.

 本書を読むにあたって
  1 二つの予想――リーマンのゼータ関数をめぐる話題
  2 絶対値の概念の拡張――ある入試問題の背景(1)
  3 絶対値と「距離」――ある入試問題の背景(2)
  4 環と体
  5 ベクトル空間
  6 ベクトルの一次独立と一次従属
  7 体の拡大
  8 拡大体の実例
  9 多項式環と体の拡大
  10 拡大体の構成
  11 ガロアの夢
 さらに学ぶために
 演習問題略解
上野健爾(うえの けんじ)
1945年生まれ.1968年東京大学理学部数学科卒業.現在,四日市大学関孝和研究所所長.京都大学名誉教授.専門は複素多様体論.著書に,『代数入門』〈現代数学への入門〉,『代数幾何入門』,『代数幾何』,『関孝和論序説』(共著),『複素構造の変形と周期』(共著)など.
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