定本 解析概論

解析学の不動の名著を読みやすく組み直した定本.黒田成俊による高木函数の解説を補遺として加えた.

定本 解析概論
著者 高木 貞治
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 数学
日本十進分類 > 自然科学
刊行日 2010/09/15
ISBN 9784000052092
Cコード 3041
体裁 B5変 ・ 並製 ・ カバー ・ 540頁
定価 3,520円
在庫 在庫あり
「高木の解析概論」として知られる解析学の名著を,著者の没後50年を記念して読みやすく組み直し定本とする.刊行以来70年以上にわたって読み継がれ,その後の微分積分学入門書のお手本となった.数学を学ぶすべての人の座右の書として不動の地位をしめる.新版にあたり黒田成俊による高木函数の解説を補遺として加えた.

■編集部からのメッセージ

高木貞治(1875~1960)は,いうまでもなく日本の数学を作ったといわれる大数学者の一人です.明治31年,ドイツに留学し,当初ベルリン大学でフロベニウス(G.F.Frobenius)に学び,その後,ゲッティンゲン大学にてヒルベルト(D.Hilbert)に師事し,当時の最先端の数学を学び,帰国しました.高木類体論は,日本発の数学としては初めて世界的な評価を受けました.
高木貞治は一流の研究者であると同時に,多数の数学教科書を著し,現在でも多くの学生に読み継がれています.なかでも本書『解析概論』は,後の数学教科書のお手本になった書として知られ,日本の全ての数学者を育ててきたといっても過言ではありません.
このたび著者の没後50年を記念して,組版ソフトLaTeXを使って,現代の読者にも読みやすくなるよう組み直しました.また補遺として,高木貞治の業績の一つである「高木函数」についての解説を黒田成俊氏にお願いしました.

■詳しい目次

PDFファイル(569KB)

■正誤表(2023年8月30日)

PDFファイル(51KB)

■旧版との比較

今回の定本は,数式組版ソフトLaTeXを使って作成されています.改訂第三版(軽装版)に比べて,数式が添字のような小さな活字のところもくっきり見やすくなっています.日本語の書体も現代的で読みやすくなっているのにお気づきでしょうか?
PDFファイル(247KB)
PDFファイル(148KB)
ちなみに初版は下記のような感じでした.
PDFファイル(332KB)
第1章 基本的な概念
第2章 微分法
第3章 積分法
第4章 無限級数 一様収束
第5章 解析函数,とくに初等函数
第6章 Fourier式展開
第7章 微分法の続き(陰伏函数)
第8章 積分法(多変数)
第9章 Lebesgue積分
附録 I 無理数論
附録 II 二,三の特異な曲線

補遺 いたるところ微分不可能な連続函数について(黒田成俊)
高木貞治(たかぎ ていじ)
1875年岐阜県に生れる.
1897年東京帝国大学を卒業,後渡欧.1900年東京帝国大学理学部助教授.1904年同大学教授.1936年東京帝国大学を停年退官.1925年日本帝国学士院会員,1940年文化勲章受章.1960年没.
主な著書
数学小景,数の概念,解析概論,The Collected Papers of TEIJI TAKAGI,代数的整数論,(以上,岩波書店),代数学講義,初等整数論講義,近世数学史談,数学雑談,(以上,共立出版).
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