弥生文明と南インド
南インドの文明の古代日本への到来という見地から,鉄器,墓制,機織などの比較的考察をおこなう.
いまをさかのぼる3000年前,南インドの文明が日本に到来し,弥生時代という新しい文明の時代を切り開く原動力となった.前著『日本語の形成』において,南インドの古代タミル語と古代日本語を比較検証した著者が,文明の到来という見地から,鉄器,墓制,穀物の生産,機織など,多方面にわたっての考察をおこなう.
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南インドの古代タミル語と古代日本語とを比較検証した『日本語の形成』に続いて,本書では,いまをさかのぼる3000年前,南インドの文明が日本に到来し,弥生時代という新しい文明の時代を切り開く原動力になったという見地から,鉄器,墓制,穀物の生産,機織,など,多方面にわたっての比較的考察がおこなわれます.
■著者からのメッセージ
日本から7000kmも離れた南インドの文明が3000年も前に日本に到来し,弥生時代という新しい文明の時代を開く原動力となった.それに伴って古代タミル語が古い日本語にかぶさり,単語と文法とが受け入れられて,ここに一つのいわゆるクレオール語が成立した.それが日本語の原型である.このような考えは誰にとっても信じがたい,天駆ける空想としか受け取れないだろう.しかし,私はここに広汎な事実を証拠として提出し,その空想を地上のlogosの世界に引き降ろそうとしている.
(序説「日本と南インド」より)
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南インドの古代タミル語と古代日本語とを比較検証した『日本語の形成』に続いて,本書では,いまをさかのぼる3000年前,南インドの文明が日本に到来し,弥生時代という新しい文明の時代を切り開く原動力になったという見地から,鉄器,墓制,穀物の生産,機織,など,多方面にわたっての比較的考察がおこなわれます.
■著者からのメッセージ
日本から7000kmも離れた南インドの文明が3000年も前に日本に到来し,弥生時代という新しい文明の時代を開く原動力となった.それに伴って古代タミル語が古い日本語にかぶさり,単語と文法とが受け入れられて,ここに一つのいわゆるクレオール語が成立した.それが日本語の原型である.このような考えは誰にとっても信じがたい,天駆ける空想としか受け取れないだろう.しかし,私はここに広汎な事実を証拠として提出し,その空想を地上のlogosの世界に引き降ろそうとしている.
(序説「日本と南インド」より)
序説 日本と南インド――弥生時代と巨石時代
第 I 章 新年の豊作祈願の民俗行事
第II章 南インドと日本の海上交通―ガラスのビーズ
第III章 弥生時代の開始年代―鉄の観点から
第IV章 文字以前の記号
第V章 墓制
第VI章 穀物の生産
第VII章 機織
第VIII章 祭祀・禁忌・罪過―神をめぐる
第IX章 タミル語と朝鮮語
あとがき
第 I 章 新年の豊作祈願の民俗行事
第II章 南インドと日本の海上交通―ガラスのビーズ
第III章 弥生時代の開始年代―鉄の観点から
第IV章 文字以前の記号
第V章 墓制
第VI章 穀物の生産
第VII章 機織
第VIII章 祭祀・禁忌・罪過―神をめぐる
第IX章 タミル語と朝鮮語
あとがき
大野 晋(おおの すすむ)
1919年東京深川生まれ
1943年東京大学文学部国文学科卒業
現在――学習院大学名誉教授
専攻――国語学
著書――『日本語をさかのぼる』『日本語の文法を考える』『日本語の起源 新版』『日本語練習帳』『日本語の教室』(以上,岩波新書)
『上代仮名遣の研究』『古典を読む 源氏物語』『係り結びの研究』『日本語の形成』(以上,岩波書店)
1919年東京深川生まれ
1943年東京大学文学部国文学科卒業
現在――学習院大学名誉教授
専攻――国語学
著書――『日本語をさかのぼる』『日本語の文法を考える』『日本語の起源 新版』『日本語練習帳』『日本語の教室』(以上,岩波新書)
『上代仮名遣の研究』『古典を読む 源氏物語』『係り結びの研究』『日本語の形成』(以上,岩波書店)
書評情報
朝日新聞(朝刊) 2005年1月18日
朝日新聞(夕刊) 2005年1月4日
毎日新聞(朝刊) 2004年12月19日
朝日新聞(夕刊) 2005年1月4日
毎日新聞(朝刊) 2004年12月19日