現代時系列分析

古典的に重要な事項から最新のトピックスまでを丁寧にまとめた中・上級のテキスト.

現代時系列分析
著者 田中 勝人
ジャンル 書籍 > 単行本 > 計算機科学
刊行日 2006/11/15
ISBN 9784000227612
Cコード 3033
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 404頁
在庫 品切れ
20世紀初頭に始まった時系列分析の研究は,コンピュータ技術の進展に支えられて,現代の経済分析に不可欠のものになっている.本書は,株価・為替レートやGDPなどの経済データの予測・解析をはじめとする時系列分析の手法について,古典的に重要な事項から,最新のトピックスまでを丁寧にまとめた中・上級のテキストである.

■著者からのメッセージ

 本書は,時系列分析の理論に関して,古典的に重要な事項から最新のトピックスまでをまとめたものです.20世紀の初頭に始まったとされる時系列分析ですが,20世紀後半には,それまでのフレームワークでは捉えられなかった諸現象に対して,新たな理論や方法が提案されました.「長期記憶的な時系列」,「フラクショナル・モデル」,「GARCH モデル」,「単位根時系列」,「共和分」,「ウェーブレット解析」などは,そのような例です.本書では,比較的新しいこれらの事項についても,ある程度詳しく述べています.説明は,細部にこだわることは極力避け,多くの図表を使って,直感的な理解が得られるように配慮しています.その代わり,本文で叙述すると,全体の流れや見通しが悪くなるような数学的概念の詳細や定理などは,巻末の数学的付録で記述しており,本文の理解を深くするために非常に有用であると思います.
はしがき
第1章 確率過程と時系列モデル
第2章 定常過程のスペクトル理論
第3章 短期記憶過程の標本理論
第4章 ARMAモデルに基づく予測と推定
第5章 ARIMAモデルとSARIMAモデル
第6章 GARCHモデルとSVモデル
第7章 長期記憶時系列モデル
第8章 単位根検定――その1
第9章 単位根検定――その2
第10章 共和分分析――その1
第11章 共和分分析――その2
第12章 ウェーブレット解析
数学的付録
  参考文献
索引
田中勝人(たなか かつと)
1950年生まれ.73年一橋大学経済学部卒業後,オーストラリア国立大学大学院に進む(Ph.D取得).帰国後,金沢大学を経て現在は一橋大学大学院経済学研究科教授.専攻は統計学,計量経済学.主な著作に,
・Time Series Analysis: Nonstationary and Noninvertible Distribution Theory (New York: John Wiley, 1996),
・『統計学』(新世社,1998年),
・『計量経済学』(岩波書店,1998年),
・『経済統計 第2版』(岩波書店,2002年),
・『経済時系列の統計――その数理的基礎』(共著,岩波書店,2003年),
がある.
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