アガサ・クリスティーと14の毒薬

ミステリの女王は毒薬のエキスパート! クリスティーが巧みに利用した毒薬の性質を解き明かす知的エンターテインメント.

アガサ・クリスティーと14の毒薬
著者 キャサリン・ハーカップ , 長野 きよみ
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 物理・化学
日本十進分類 > 自然科学
刊行日 2016/09/15
ISBN 9784000050142
Cコード 0043
体裁 四六 ・ 332頁
在庫 品切れ
ミステリの女王は毒薬のエキスパートでもあった! アガサ・クリスティーが作品に使用した14の毒薬を取り上げ,固有の特徴やエピソードを紹介する.調剤師の資格もあったクリスティーが毒薬の性質を巧みに利用して,どのように効果的なトリックに仕立てたのか,その仕掛けを解き明かす知的エンターテインメント.

■瀬名秀明さんの推薦の言葉

薬理学の講義でこんな副読本があったらいいのにと,ずっと昔から思っていた! 砒素,ベラドンナ,シアン化物……ABC順の目次を眺めるだけで,わくわくしてクリスティーを手に取っていたあの頃が甦る.薬理作用の記述は丁寧で,しかも小説を彷彿させる現実に起こった毒殺・中毒事件の紹介はどれも読み応えがあって飽きさせない.
化学者や医療者なら,読めばきっとクリスティーが(もっと)好きになる! クリスマスの奇跡のように素敵な一冊.
デイム・アガサの死をもたらす調剤室
Aは砒素
   『殺人は容易だ』
Bはベラドンナ
   『ヘラクレスの冒険』
Cはシアン化物
   『忘られぬ死』
Dはジギタリス
   『死との約束』
Eはエゼリン
   『ねじれた家』
Hはドクニンジン
   『五匹の子豚』
Mはトリカブト
   『パディントン発4時50分』
Nはニコチン
   『三幕の殺人』
Oはアヘン
   『杉の柩』
Pはリン
   『もの言えぬ証人』
Rはリシン
   『おしどり探偵』
Sはストリキニーネ
   『スタイルズ荘の怪事件』
Tはタリウム
   『蒼ざめた馬』
Vはベロナール
   『エッジウェア卿の死』

 付表
キャサリン・ハーカップ(Kathryn Harkup)
サイエンス・コミュニケーター.
ヨーク大学で化学専攻.Ph.D(ノッティンガム大学).サリー大学で工学・物理学・数学を学ぶ.毒薬や吸血鬼などをテーマにした科学講演が好評.

長野きよみ(ながの きよみ)
日本大学芸術学部映画学科卒.英米文学(主にミステリ)翻訳家.
訳書:クリスティー『三幕の殺人』,マクベイン『白雪と赤バラ――ホープ弁護士シリーズ』,キーティング『海外ミステリ名作100選――ポオからP・D・ジェイムズまで』(以上,早川書房),ジェイクマン『霧けむる王国』(新潮社)他多数.
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