岩波現代全書 97

日本型新自由主義とは何か

占領期改革からアベノミクスまで

通説を覆し,戦後日本経済が統制経済と新自由主義経済とのせめぎ合いの産物であったことを説き明かす.

日本型新自由主義とは何か
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著者 菊池 信輝
通し番号 97
ジャンル 書籍 > 岩波現代全書 > 政治・経済・現代社会
日本十進分類 > 社会科学
シリーズ 岩波現代全書
刊行日 2016/12/21
ISBN 9784000291972
Cコード 0033
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 288頁
定価 本体2,400円+税
在庫 在庫あり

従来のケインズ主義にかわって1990年代以降の日本経済を席巻する新自由主義.しかし,その起源は決して新しいものではなかった――戦後日本経済が,戦時体制に端を発する統制・計画経済と,1930年代に起源をもつ新自由主義経済とのせめぎ合いの下に営まれてきたことを,政治家や官僚・経済人の言動を丹念に辿りながら説き明かす.

はじめに
第1章 戦時体制期における新自由主義
1 戦中期の欧米諸国における国家介入と反発
2 日本における統制期の新自由主義
第2章 戦後改革期における新自由主義
1 モンペルラン・ソサイエティの設立と欧州の戦後改革
2 日本の戦後改革と政府の介入
第3章 高度成長期における新自由主義
1 高度成長期の経済・社会政策における国家介入
2 革新陣営の福祉国家観
3 後期高度成長期における福祉国家政策と新自由主義
第4章 石油ショック後の低成長期における新自由主義
1 インフレと「国民春闘」
2 一九七五年の春闘と福祉国家追求路線からの転轍
3 「日本の自殺」と新自由主義
第5章 日本の経済大国化を実現した八〇年代の製造業主導型新自由主義
1 様々な改革構想と財政再建への収束
2 第二次臨時行政調査会と新自由主義
3 日本における「八〇年代型新自由主義」の転換
第6章 日本の低迷と英、米の勃興が見られた九〇年代の金融主導型新自由主義
1 「九〇年代型新自由主義」
2 「二〇〇〇年代型新自由主義」への転型
第7章 政府の介入なしに存続できない二〇〇〇年代の新自由主義
1 小泉内閣と新自由主義
2 格差と民意
3 民主党政権と新自由主義
第8章 アベノミクスと新自由主義
1 アベノミクスとは何か
2 アベノミクスの混迷と消費税増税の先送り
3 新自由主義と「新保守主義」の矛盾
おわりに

あとがき
菊池信輝(きくち のぶてる)
1968 年千葉県生まれ.一橋大学社会学部卒業.野村総合研究所にて地域事業コンサルテーション,都市・地域計画関連調査に携わり,郵政研究所にてIT 関連調査を担当した後,一橋大学大学院社会学研究科に入学.博士(社会学).日本政治史,財界論.一橋大学助手を経て,現在都留文科大学文学部社会学科准教授.論文「「TAMA らいふ21」が試みた成熟時代の都市仕組み革新――合意形成によるまちづくりシステムの提案」(共著)『知的資産創造』1994年秋号,「阪神・淡路大震災時の情報行動――必要な情報は提供されたのか」『郵政研究所月報』1995年10月号,「列島改造と福祉元年」『同時代史研究4 号』2011年など.著書『変貌する〈企業社会〉日本』(共著)旬報社,2004年,『財界とは何か』平凡社,2005年,『新自由主義批判の再構築――企業社会・開発主義・福祉国家』(共著)法律文化社,2010年など.

書評情報

図書新聞 2017年6月24日
公明新聞 2017年2月27日
岩手日報 2017年2月5日
高知新聞 2017年2月5日
北日本新聞 2017年2月5日
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