ビルマ敗戦行記

一兵士の回想

ビルマ敗戦行記
著者 荒木 進
通し番号 黄版 198
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 日本史
刊行日 1982/07/20
ISBN 9784004201984
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 204頁
定価 836円
在庫 在庫あり
昭和十九年,著者が三度目の応召でビルマに到着したころは,すでにインパール作戦は完全な失敗に終り,日本軍は全戦線にわたって悲惨な撤収をはじめていた.前線からの敗走につぐ敗走.そして終戦.あとにつづく捕虜生活.ビルマの山野を這いずりまわった体験と,その中で生まれる兵士同士や異国人との交情を描いた一兵士の生活記録.
まえがき

はじめに


一 ビルマ戦線へ
 帝立丸に乗って
  召集令状/父の訓え/出立/意見書/悪夢の一夜/南シナ海/一条の黒煙
 泰緬国境をこえて前線へ
  サイゴン/バンコック/泰緬鉄道/ビルマ北上/マンダレー/サガイン/転属
 カタン村にて
  下男役/マチチの家/異国の人情/時局談/亀の子/爆雷/牛飼い/出動/戦闘要図描き/南下命令

二 マンダレー脱出
 一足先の脱出行
  南下行/火花/特別作業隊/心境の変化/戦局概要
 弾薬回収作戦
  キンベット/弾薬運び/索敵/退路守備/撤収
 孤軍山中を行く
  部隊解散/火の山/サボテン林/右か左か/食糧調達/バナナ畑/奇遇/行路推定

三 モールメン集結
 猛暑の行軍
  トングー出発/敵機/意外な収穫/カレン人の家/華僑の家/死神
 部隊集結
  モールメン到着/猛爆/爆弾の跡/第二次宿舎/看護/若い少尉の死/骨の磧/弟の戦死
 モールメン宿営地にて
  作文/当番兵辞退/将校人種/決戦に備えて/敗戦

四 「被武装解除日本兵」
 最初の労役
  みじめなマスター/最初の労役/モン人部落/ビルマ人の生活
 捕虜収容所
  ふたたびモールメンへ/寺院/食事/仕入れ/所持品/労役
 労働の日々
  港湾荷役/建築/砂利積み/残業に及ばず/営倉/備品作り/木工作業

五 捕虜生活さまざま
 インド兵と英人将校
  マドラス兵/バーシャの涙/ある英人隊長/赤鰯/刀研ぎ/目利き
 余暇の生活
  管理体制/親しかった人々/楽団/故国を偲ぶ/作詞作曲/演芸会/刃物作り/内地の情報/英軍の態度/病気

六 帰 還
  見送り/キャンデーの甘さ/復員/現実/帰郷/爪切り

おわりに
  日本軍の本領/猛獣と人/身勝手な話/人間勉強/浮ばれない魂


あとがき

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