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宇宙からの贈りもの

宇宙ぐらし,科学実験,宇宙飛行士の訓練.貴重な体験を紹介しながら,ソフトで強いメッセージを発する.

宇宙からの贈りもの
著者 毛利 衛
通し番号 新赤版 739
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 自然科学
刊行日 2001/06/20
ISBN 9784004307396
Cコード 0244
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 226頁
在庫 品切れ
1992年と2000年,2度の宇宙体験は,科学者・毛利さんの頭と心に何を与えたのか.意外に楽しい宇宙ぐらし,ノーベル賞級の発明も夢ではない科学実験,きびしい宇宙飛行士の訓練,地球上の子どもたちとの交信.それらの貴重な体験を紹介しながら,私たちの生き方・考え方について,おだやかながら強いメッセージを発表する.
1 これが宇宙空間だ
 丸みとむくみ
 宇宙酔い
 筋力も変わる
 体を貫く白い光
 感覚の変化
 任務の重さとストレス
 無重力の世界?
 無重量の世界
 飛行機で無重力を体験
 重さのない世界
 まっすぐに飛ぶ粒子
 空気のない世界で
 新しい環境で生活すること

2 あこがれの宇宙飛行士へ
 宇宙との出会い
 すべてを変えた三〇秒
 人工太陽をつくる研究
 宇宙での仕事の目的
 宇宙飛行士を選抜する
 宇宙飛行士の訓練
 ペイロードスペシャリストの訓練
 ミッションスペシャリストの訓練
 ミッション固有の訓練
 子どもの数だけ星がある
 危機管理の二つのポイント
 打ち上げ直前
 訓練の意味
  「ユニバソロジ」への実感

3 宇宙ぐらしも悪くない
 スペースシャトルとは
 呼吸はどうするか
 衣類は綿一〇〇%
 宇宙食
 人気メニューあれこれ
 テーブルマナー
 水をどうしているか
 ごみと排泄物の処理
 洗顔、歯磨き、ひげそり
 睡眠は楽しい
 生活空間としての宇宙

4 宇宙で科学実験
 物質のふるまい
 デモンストレーション実験
 均一な組成の半導体単結晶をつくる
 鉛すずテルル半導体結晶成長実験
 インジウムアンチモン半導体結晶成長実験
 悪者がヒーローに
 宇宙実験の常識は地上実験の非常識
 宇宙で生命の発生実験をする
 アフリカツメガエルの発生実験
 ニワトリの発生実験
 メダカの生殖行為と発生
 生命体としての自己認識
 宇宙授業
 剛体実験
 リンゴを使ったデモンストレーション
 アースカム
 電波を使った実験
 宇宙をつうじた教育

5 地球を見る、そして帰還
 ハッブル宇宙望遠鏡と天体観測
 三次元立体地図づくり
 人間による地球観察
 宇宙から見えた国境
 オーロラ
 大気層と太陽の光
 時間の相対性
 九〇分間地球一周
 第二の地球
 帰還準備
 日常生活にもどって
 仮想現実の時代に生きる

6 国際宇宙ステーションの可能性
 宇宙ステーション建設計画
  「宇宙船地球号」への共感
 世界の大事業に加わる喜びと困難
 生命の極限への挑戦
 宇宙への挑戦

7 ユニバソロジの世界観
 連続する空間意識
 連続する時間意識
 カオスとコスモス
 ユニバソロジの応用例
 付 2度目の宇宙飛行から帰って

あとがき
毛利 衛 (もうり まもる)
 1948年北海道生まれ
 1972年北海道大学大学院理学系研究科修士課程修了
    南オーストラリア州立フリンダース大学大学院博士課程修了
   北海道大学工学部助教授,宇宙開発事業団を経て
 現在:日本科学未来館館長,宇宙開発事業団宇宙飛行士,
    理学博士
 著書:『毛利衛、ふわっと宇宙へ』『宇宙の風』(以上,朝日文庫),『宇宙実験レポート from U.S.A.』(講談社)など

書評情報

東京新聞,中日新聞(朝刊) 2001年7月15日
読売新聞(朝刊) 2001年7月8日
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