景気とは何だろうか

景気が良くなっても暮らしは良くならないのはなぜなのか.戦後日本の景気変動を独自に分類し,現在の経済政策を批判的に検証する.

景気とは何だろうか
著者 山家 悠紀夫
通し番号 新赤版 933
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 経済
刊行日 2005/02/18
ISBN 9784004309338
Cコード 0233
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 218頁
在庫 品切れ
景気が良くなっても暮らしは良くならない……日本経済はそういう構造に陥りつつあるのではないか.景気,景気循環,そして関連統計の見方等,基本的なポイントを解説し,戦後日本の景気変動を,独自に分類.その上で,現在の空回りする経済政策を批判的に検証する.「景気」という概念を入り口に,経済と暮らしの考え方の基礎に立ち戻って考える,刺激的な1冊.
序章 危うくなった景気回復

第一章 景気はなぜ波を打つか
 1 さまざまな景気の波
 2 景気の波と三つの力

第二章 景気を何でとらえるか
 1 多数決で判断する 景気動向指数
 2 企業に聞く 全国企業短期経済観測調査
 3 全体から見る GDP統計(国民所得統計)
 4 指標から見る最近の景気

第三章 戦後日本の景気循環⑴
 1 戦後日本経済の時代区分
 2 国際収支の天井があった時代
 3 海外経済の変化が景気を変えた時代
 4 バブル景気とその反動不況の時代

第四章 戦後日本の景気循環⑵
 1 政策不況としての一九九七、九八年不況
 2 一九九九、二〇〇〇年の短い景気拡張とその後
 3 景気の構造変化、日本経済の構造変化

第五章 「構造改革」と景気
 1 構造改革論の登場とその背景
 2 なぜ「構造改革」なのか
 3 「構造改革」政策と景気

第六章 不良債権と景気
 1 不良債権とは何か
 2 なぜ不良債権処理の促進か
 3 減少し始めた不良債権

終章 暮らしの視点から景気を見る

あとがき
主要参考文献
山家悠紀夫 (やんべゆきお)
1940年愛媛県生まれ
1964年神戸大学経済学部卒業,第一銀行入行.91年,第一勧業銀行調査部長.第一勧銀総合研究所発足と同時に,常務理事調査本部長を兼務.94年,第一勧銀総合研究所専務理事.01年4月より,04年3月まで,神戸大学大学院経済学研究科教授
現在─暮らしと経済研究室主宰
著書─『偽りの危機 本物の危機』
   『日本経済 気掛かりな未来』(以上,東洋経済新報社)
   『「構造改革」という幻想』(岩波書店) など

書評情報

週刊東洋経済 2005年6月11日号
学習 2005年6月号
中央公論 2005年5月号
バンクビジネス 2005年4月15日号
悠 2005年4月号
毎日新聞(朝刊) 2005年3月27日
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