国連とアメリカ
アメリカはなぜ国連に敵対的なのか.国連の原点にさかのぼりながら,世界秩序の将来を展望する.
イラク戦争時をはじめ,アメリカはなぜ国連を意に介さぬ態度をとるのか.国連がアメリカを一員とする世界秩序の中心となるには,何が必要なのか.国際連盟・連合の創設時にまでさかのぼりながら,国際機構に対するアメリカの姿勢の変化をたどり,「帝国」と「多国間主義」の相克という現代世界の問題に迫る.
序 「アメリカの下の国連」か、「アメリカ対国連」か
第一章 二〇〇三年 対イラク戦争の衝撃
1 破局への滑落
2 はじめに戦意ありき
3 「侵 略」
4 偽装多国間主義
第二章 理念の挫折──国際連盟からの途中下車
1 一九一九年・パリ
2 普遍主義と平和主義
3 非多国間主義的なるもの
4 単独行動主義の手前で
5 ウイルソン 対 アメリカ──反多国間主義の勝利
第三章 国連建設への奔走──調整者アメリカ
1 米国務省の疾駆
2 多国間主義の中心
3 ダンバートン・オークス会議
4 サンフランシスコ会議
5 集団的自衛権の登場
6 アメリカ国内での仕上げ
第四章 浮遊する申し子──国連という機構
1 明瞭な出発点
2 冷戦期の変化
3 総会の台頭
4 正統性の問題
第五章 居ごこちの悪い場所──反多国間主義化するアメリカ
1 君臨と理念──いちどきの喪失
2 国際民主主義の始動
3 多国間主義的アメリカ
4 多国間主義からの疎隔
5 多戦争国家、そして反国連国家
6 ニカラグア事件
第六章 国連ルネサンスの幻影──アメリカの再登場と再退場
1 冷戦の終焉とアメリカの再登場
2 湾岸戦争
3 足早な退場
4 単独行動主義の下の国連
5 九・一一テロとアフガニスタン戦争
6 総決算としての対イラク戦争──自己例外主義
7 国際法無視としての単独行動主義
終章 アメリカなき国連?
1 仮想脱退
2 脱退を叫ぶ人々
3 追 放 劇
4 アメリカ的なるもの──抑制と復元と
あとがき
主要参考文献
第一章 二〇〇三年 対イラク戦争の衝撃
1 破局への滑落
2 はじめに戦意ありき
3 「侵 略」
4 偽装多国間主義
第二章 理念の挫折──国際連盟からの途中下車
1 一九一九年・パリ
2 普遍主義と平和主義
3 非多国間主義的なるもの
4 単独行動主義の手前で
5 ウイルソン 対 アメリカ──反多国間主義の勝利
第三章 国連建設への奔走──調整者アメリカ
1 米国務省の疾駆
2 多国間主義の中心
3 ダンバートン・オークス会議
4 サンフランシスコ会議
5 集団的自衛権の登場
6 アメリカ国内での仕上げ
第四章 浮遊する申し子──国連という機構
1 明瞭な出発点
2 冷戦期の変化
3 総会の台頭
4 正統性の問題
第五章 居ごこちの悪い場所──反多国間主義化するアメリカ
1 君臨と理念──いちどきの喪失
2 国際民主主義の始動
3 多国間主義的アメリカ
4 多国間主義からの疎隔
5 多戦争国家、そして反国連国家
6 ニカラグア事件
第六章 国連ルネサンスの幻影──アメリカの再登場と再退場
1 冷戦の終焉とアメリカの再登場
2 湾岸戦争
3 足早な退場
4 単独行動主義の下の国連
5 九・一一テロとアフガニスタン戦争
6 総決算としての対イラク戦争──自己例外主義
7 国際法無視としての単独行動主義
終章 アメリカなき国連?
1 仮想脱退
2 脱退を叫ぶ人々
3 追 放 劇
4 アメリカ的なるもの──抑制と復元と
あとがき
主要参考文献
最上敏樹 (もがみとしき)
1950年北海道生まれ
1974年東京大学法学部卒業
1980年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了
現在─国際基督教大学教授、同大学平和研究所所長
専攻─国際法、国際機構論
著書─『ユネスコの危機と世界秩序』(東研出版)
『国連システムを超えて』(岩波書店)
『国際機構論』(東京大学出版会)
『人道的介入』(岩波新書)ほか
1950年北海道生まれ
1974年東京大学法学部卒業
1980年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了
現在─国際基督教大学教授、同大学平和研究所所長
専攻─国際法、国際機構論
著書─『ユネスコの危機と世界秩序』(東研出版)
『国連システムを超えて』(岩波書店)
『国際機構論』(東京大学出版会)
『人道的介入』(岩波新書)ほか
書評情報
レヴァイアサン 45号(2009年秋)
日本経済新聞(朝刊) 2006年3月5日
朝日新聞(朝刊) 2005年10月16日
信濃毎日新聞(朝刊) 2005年5月29日
朝日新聞(朝刊) 2005年5月1日
東京新聞(朝刊) 2005年5月1日
しんぶん赤旗 2005年4月24日
沖縄タイムス(朝刊) 2005年4月9日
日本経済新聞(朝刊) 2006年3月5日
朝日新聞(朝刊) 2005年10月16日
信濃毎日新聞(朝刊) 2005年5月29日
朝日新聞(朝刊) 2005年5月1日
東京新聞(朝刊) 2005年5月1日
しんぶん赤旗 2005年4月24日
沖縄タイムス(朝刊) 2005年4月9日