新版 わたしたちと裁判

裁判員制度が始まる今,法教育に最適な1冊.

新版 わたしたちと裁判
著者 後藤 昭
通し番号 ジュニア新書 547
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 社会・倫理
刊行日 2006/10/20
ISBN 9784005005475
Cコード 0232
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 214頁
定価 902円
在庫 在庫あり

あと3年以内に裁判員制度が始まります.裁判をより身近で使いやすいものにする,司法改革の一環です.いま中高生のみなさんも,裁判員に選ばれる日が来るでしょう.裁判は,争い事を解決し,世の中を良くするための大事な手段です.法の精神をわかりやすく説いて好評だった旧著を,この時期に合わせ,最新の情報に改訂.

■内容紹介
 あと3年以内に裁判員制度が始まります.いま中高生のみなさんも,裁判員に選ばれる日が来るかもしれません.子どものうちから法律のことを考える「法教育」の必要性も意識されるようになりました.この機会に,裁判や法律について,考えてみませんか.
 本書では,裁判員は何をするのかはもちろん,裁判と法律にかんすることがわかりやすく説明されています
 裁判は,悪い人を罰するためだけのものではありません.実はいろいろな種類の裁判があります.財産や家族のもめ事から起きる裁判もたくさんありますし,国を訴えるような裁判もあります.ほかの手段では実現できない目的が,裁判というしくみを使うことによって実現できることもあります.小学生や中学生が起こした裁判の実例からも,そのことが理解できるでしょう.裁判は,わたしたちが住む社会を動かしている強力なしくみの一つです.この本には,そうした裁判のしくみや働きが,なぜ裁判が必要かという根本的なところからていねいに書かれています.
 弁護士や裁判官の仕事に興味のある人にとっては,弁護士・検察官・裁判官など,裁判や法律を扱う仕事についての情報も役に立つと思います.
 いま,裁判をより身近で使いやすいものにする,司法改革がすすんでいます.裁判員制度もその一つです.でも,まだまだ不十分なところがあるかもしれません.裁判について知ることによって,そのあたりも考えてほしいと著者は書いています.
 裁判員制度の開始が近づいて,最近は裁判の傍聴についても話題になっています.本書を読めば,裁判所で実際に裁判をしているところを見る方法もわかります.まずはこの本を持って,裁判の傍聴に行ってみては?

はじめに

第一章 司法改革とはなんだろうか

第二章 裁判とはどんなものか
 1 髪型の自由を訴えた子どもたち
 2 裁判は何のためにあるか
 3 裁判の登場人物
 4 訴訟のいろいろ
 5 民事訴訟の手順
 6 刑事訴訟の手順
 7 訴訟でない裁判
 8 裁判を受ける権利の保障

第三章 裁判所へ行ってみよう
 1 裁判は誰でも見ることができる
 2 どうやって傍聴するか
 3 法廷ではどんなことをするか
 4 市民の裁判参加
 5 裁判員になったら

第四章 法律を扱う人たち
 1 弁護士は,どんな人たちか
 2 検察官は,どんな人たちか
 3 裁判官は,どんな人たちか
 4 弁護士・検察官・裁判官の関係
 5 特定分野の法律家
 6 法律の専門家の資格を得るには

第五章 裁判と法
 1 法律に従って裁判するわけ
 2 裁判での法律の働き方
 3 法律の中味は,はっきりしているか?
 4 法律の解釈による結論の違い
 5 法を作る裁判
 6 法を作るのは誰か

あとがき
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