岩波新書

裁判の非情と人情

単なる賛成・反対を超えた議論のために

裁判の非情と人情
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著者 原田 國男
通し番号 新赤版 1646
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 法律
刊行日 2017/02/21
ISBN 9784004316466
Cコード 0232
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 208頁
在庫 在庫あり

裁かれるのも「人」なら,裁くのも「人」のはず.しかし,私たちにとって裁判と裁判官はいまだ遠い存在だ.有罪率99%といわれる日本の刑事裁判で,20件以上の無罪判決を言い渡した元東京高裁判事が,思わず笑いを誘う法廷での一コマもまじえながら,裁判員制度,冤罪,死刑などをめぐり,裁判官の知られざる仕事と胸のうちを綴る.

第一章 裁判は小説よりも奇なり――忘れがたい法廷での出会い
「法廷闘争時代」の幕開けに
右手を挙げて宣誓?
訓戒は無意味なのか
周平と鬼平を糧に
人定質問は最初のボタン
被告人からの手紙
最後まで迷うとき
裁判所と外国語

第二章 判事の仕事――その常識・非常識
紅茶を出されたら……
刑事裁判vs.官民事裁判官
実務家vs.研究者
「一〇万丁事件」――裁判は記録あってこそ
数学との縁
海外留学と『桜桃の味』
死刑の話
裁判官は事件を選べるか
背中に学ぶ

第三章 無罪判決雑感
「合理的な疑い」とは何か?
裁判官vs.新聞記者
最高裁長官になるには
「自由な議論」のために
悪文のチャンピオン
人を裁く

第四章 法廷から離れて――裁判所の舞台裏
最高裁調査官の「魔術」と「錬金術」
人生の達人
マスコミ取材あれこれ
三大愚問に答える
転勤――某支部の話
私の世代と戦争
裁判官が書いた本
法科大学院で教える

第五章 裁判員と裁判官――公平な判断のために求められるもの
国民の目線と少年事件
裁判官vs.弁護士
録・録の話
量刑の考え方――その1 「相場」ができるまで
量刑の考え方――その2 評議で大切なこと
冤罪論――裁判所の本音は
名もない顔もない裁判官
「判事の良心に二つはない」
絶望から希望へ

おわりに
原田國男(はらだ くにお)
1945年鎌倉市生まれ.
1967年東京大学法学部卒業.博士(法学,慶應義塾大学).
1969年に裁判官任官ののち,長年にわたり刑事裁判に携わり,2010年に東京高等裁判所部総括判事を定年退官.
現在―慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授,弁護士(第一東京弁護士会所属).
著書―『量刑判断の実際(第3版)』(立花書房),『裁判員裁判と量刑法』(成文堂),『逆転無罪の事実認定』(勁草書房)ほか.

書評情報

読売新聞(朝刊) 2017年4月16日
週刊朝日 2017年4月21日号
日本経済新聞(朝刊) 2017年4月1日
週刊ポスト 2017年4月14日号
産経新聞 2017年4月2日
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