岩波科学ライブラリー

ちいさい言語学者の冒険

子どもに学ぶことばの秘密

子どもの言い間違いは,ことばの秘密を知る絶好の手がかり.大人からの訂正にはおかまいなく,子どもは言語獲得の冒険に立ち向かう.

ちいさい言語学者の冒険
このエントリーをはてなブックマークに追加
著者 広瀬 友紀
通し番号 259
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 言語学
書籍 > 岩波科学ライブラリー > 人間・心理
シリーズ 岩波科学ライブラリー
刊行日 2017/03/17
ISBN 9784000296595
Cコード 0381
体裁 B6 ・ 並製 ・ カバー ・ 128頁
定価 本体1,200円+税
在庫 在庫あり

「これ食べたら死む?」どうして多くの子どもが同じような,大人だったらしない「間違い」をするのだろう? ことばを身につける最中の子どもが見せる数々の珍プレーは,私たちのアタマの中にあることばの秘密を知る絶好の手がかり.言語獲得の冒険に立ち向かう子どもは,ちいさい言語学者なのだ.かつてのあなたや私もそうだったように.


■編集部からのお知らせ

 増刷に際しての改訂箇所リストと本に関連する話題が,以下のサイトで紹介されます.

 また,Twitter( @yukihirosetweet )でも「#ちいさい言語学者の冒険」というハッシュタグで,本に関連する話題が投稿されます.

まえがき

第1章 字を知らないからわかること
 「は」にテンテンつけたら何ていう?/テンテンの正体/「は」と「ば」の関係は普通じゃない/子どもはテンテンの正体を知っている/「は」行は昔「ぱ」行だった/字をマスターする前だから気づく/子どもと外国人に教わる日本語の秘密/数があわない/納得できない「ぢ」と「じ」

第2章 「みんな」は何文字?
 日本語のリズム/日本語の数え方は少数派/子どもなりの区切り方/じつはかなり難しい「っ」/「かににさされてちががでた」/必殺!「とうも殺し」

第3章 「これ食べたら死む?」――子どもは一般化の名人
 「死む」「死まない」「死めば」――死の活用形!/規則を過剰にあてはめてしまう/「死にさせるの」/おおざっぱすぎる規則でも、まずはどんどん使ってみる/「これでマンガが読められる」/日本の子どもだけが規則好きなのではない/手持ちの規則でなんとか表現してしまおう/普通に大人をお手本にすればいいのに?

第4章 ジブンデ! ミツケル!
 教えようとしても覚えません/教えてないことは覚えるのになあ!/ジブンデ! ミツケル!/「か」と「と」の使い方は難しい/結局、何が手がかりになっているのか

第5章 ことばの意味をつきとめる
 はずかしいはなし/「ワンワン」とは?/「おでん」とは?/「坊主」とは?/どうやって意味の範囲を最初に決めるのか/どうやって意味を修正するか/モノの名前でなく動詞の場合は?/そもそも、どこからどこまでが単語?/ことばの旅はおわっていない

第6章 子どもには通用しないのだ
 ぶぶ漬け伝説/子どもに通じるか/ことばにしていないことがどうして伝わるのか/500円持っているときに「ボク100円持っているよ」は正しいか/子どもも大人のような解釈ができるか/相手の心をよむチカラ/周りの状況をよむチカラ

第7章 ことばについて考える力
 ことばを客観的に見る/音で遊ぶ――しりとり/意味で遊ぶ――「踏んでないよ」/構文で遊ぶ――「タヌキが猟師を鉄砲で」/解釈で遊ぶ――「大坂城を建てたのは誰?」/音で遊ぶ(その2)――「がっきゅう○んこ」/ことばの旅路をあたたかく見守ろう

あとがき
もっと知りたい人へのおすすめ書籍/参考文献・引用文献

カバー・本文イラスト=いずもり・よう
広瀬友紀(ひろせ ゆき)
ニューヨーク市立大学にて言語学博士号(Ph.D.in Linguistics)を取得.電気通信大学を経て,現在東京大学大学院総合文化研究科准教授.研究分野は心理言語学・とくに言語処理.大人でも子どもでも,習得済み,またはその途上のことばの知識が言語理解の現場でどのように使われるかを実験を通して探る.子どもの「言語習得」を専門に研究しているわけではないが,子どものことばには以前から興味津々.

書評情報

英語教育 2017年8月号
読売新聞(朝刊) 2017年7月9日
母の友 2017年8月号
週刊新潮 2017年6月22日号
日経サイエンス 2017年6月号
朝日新聞(朝刊) 2017年4月30日
サンデー毎日 2017年4月30日号
ページトップへ戻る