岩波新書
新刊

中国のフロンティア

揺れ動く境界から考える

ふくらむ中国の最前線を訪ねて

中国のフロンティア
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著者 川島 真
通し番号 新赤版 1652
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 政治
刊行日 2017/03/22
ISBN 9784004316527
Cコード 0231
体裁 新書 ・ 240頁
定価 本体820円+税
在庫 在庫あり

「大国」として急速に台頭し,活動をグローバルに拡大させている中国.その存在が浸透している最前線では何が起き,それがどのように語られているのか.膨らむ中国はどこへ向かおうとしているのか.アフリカや東南アジア,金門島など「中国のフロンティア」を訪ね歩いた気鋭の研究者が,それぞれの現場から「中国」を見つめなおす.

序 章 フロンティアから中国を考える
 中国のフロンティア/胡錦濤政権前半期の対外政策/胡錦濤政権後半期の変容/習近平政権の対外政策/中国と世界秩序/グローバルな空間と東アジア/東アジアにおける中国の影響力/中国の隣接地域で生じていること/中国の世界進出と「等身大の中国」?/現場から中国を見る


第Ⅰ部 アフリカの中国人、中国のアフリカ人

第一章 アフリカの「保定村」物語――中国人農業移民
 「保定村」の出現/劉建軍という存在/大使館と現地の中国人社会/ルサカ郊外の中国人経営農園/「保定村」物語/複数の中国

第二章 広州のアフリカ人街――中国に進出するアフリカ商人とその苦衷
 「出」と「入」/チョコレート城/西アフリカの〝チャイナ・ドリーム〟?/「黒鬼子」?/砿泉派出所事件/ナイジェリアの中国人/「人の移動」のフロンティア

第三章 雑誌『非洲』の世界――中国の〝公共外交〟
 雑誌『非洲』との出会い/『非洲』の刊行/アフリカ関連メディアの連続創刊/二〇〇九年のもつ意味/北アフリカ高速道路建設/メイド・イン・チャイナ問題/対アフリカ援助/公共外交と公衆


第Ⅱ部 マラウイはなぜ中国を選んだのか

第四章 マラウイと中国の国交正常化
 マラウイの選択/なぜ中国を選んだのか/なぜ中国は応じたのか/中国のマラウイへのアプローチ/中国経済への期待と警戒/マラウイ閣僚の訪中/中国の対マラウイ支援の始動/中国の支援の本格化?/中国の経済支援への懸念/マラウイの選択は正しかったのか

第五章 マラウイと台湾の断交
 アフリカ諸国と台湾/台湾・アフリカサミットとマラウイ/断交阻止の試み/断交後のマラウイ‐台湾関係


第Ⅲ部 溢れ出す中国――周辺外交の舞台

第六章 中国・ASEAN南寧博覧会参観記
 中国とASEAN/博覧会の成り立ち/博覧会の風景①――南寧国際会展センター1F/博覧会の風景②――南寧国際会展センター2F/博覧会の風景③――第二会場・第三会場/南寧における中国・ASEAN関係への問い

第七章 二一世紀の援蒋ルート――雲南・ミャンマー国境
 中国軍、ビルマ遠征七棚周年記念?/中緬関係の進展/中緬関係の悪化?/翡翠貿易と現地の言説/ダム建設問題/パイプライン建設/雲南の僑郷/国境地帯の歴史観――「大騰越」?

第八章 東チモールから見る中国――マカオ・フォーラムと葡語スクール
 中国の東チモール進出?/中国製の官庁街/資源開発と対外進出/軍事的な考慮?/マカオ・フォーラム/現地社会の中の中国人/世界の「隙間」に広がる中国


第Ⅳ部 中華圏の内なるフロンティア――金門島から見る

第九章 金門島の経験した近代
 金門島の風景/僑郷としての金門/華僑送金で育まれた「近代」/日中戦争と金門島/国共内戦期の金門島/金門の前線化/「単打双不打」時代/ネズミの尻尾/総動員下での「僑郷」

第一〇章 金門アイデンティティを求めて
 台湾の民主化と金門/金門の「解放」?/金門アイデンティティ/小三通と金門の変容/金門の歴史と辛亥革命一〇〇年/金門学からの問い

終 章 運動体としての中国をとらまえること
 フロンティアからの観察/二〇〇八年から一三年という時期/世界秩序と中国/中国と周辺諸国との「連結性」/相手国の国内事情と中国の多様性/メディアの論調/台湾という要素、そして金門/中国という運動体のフロンティア


あとがき
川島 真(かわしま しん)
1968年 神奈川県横浜市生まれ
1997年 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学,博士(文学)
現在-東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授(国際関係史)
専攻-中国近現代史,アジア政治外交史
著書-『中国近代外交の形成』(名古屋大学出版会)『グローバル中国への道程外交150年[叢書中国的問題群⑫]』(共著,岩波書店)『近代国家への模索 1894‒1925[シリーズ中国近現代史②]』(岩波新書)『21世紀の「中華」――習近平中国と東アジア』(中央公論新社)ほか
編著-『東アジア国際政治史』(共編,名古屋大学出版会)『チャイナ・リスク[シリーズ日本の安全保障⑤]』(岩波書店)ほか
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