ポピュリズムとは何か

トランプはなぜポピュリストと言えるのか?

ポピュリズムとは何か
著者 ヤン=ヴェルナー・ミュラー , 板橋 拓己
ジャンル 書籍 > 単行本 > 政治
刊行日 2017/04/18
ISBN 9784000247962
Cコード 0031
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 180頁
定価 1,980円
在庫 在庫あり

現代の政治状況を特徴づける言葉となっているポピュリズム.だが,何をもってポピュリズムというのか,曖昧なままではないか.政治思想史家が,古今の様々なポピュリズム現象やポピュリストの論理を分析し,「人民を代表するのは自分たちだけだ」という反多元主義的な語りに注目して定義づける.ポピュリズムへの対処法に関しても示唆に富む好著.

日本語版への序文(二〇一七年一月)

序 章 誰もがポピュリスト?

第一章 ポピュリストが語ること
 ポピュリズムを理解すること──袋小路
 ポピュリズムのロジック
 そもそもポピュリストは何を代表すると主張しているのか?
 ポピュリスト・リーダーシップ
 再論──では、誰もがポピュリストではないのか?

第二章  ポピュリストがすること、あるいは政権を握ったポピュリズム
 ポピュリストによる三つの統治テクニックとその道徳的正当化
 政権を握ったポピュリズムは「非リベラルな民主主義」と同義なのか?
 ポピュリストの憲法──語義矛盾?
 人民は「われら人民」と言えないのか?

第三章 ポピュリズムへの対処法
 ポピュリズムと破られた民主主義の約束
 ポピュリズムに対する自由民主主義的な批判──三つの問題
 代表の危機? アメリカの情況
 ポピュリズムとテクノクラシーの狭間のヨーロッパ

結 論 ポピュリズムについての七つのテーゼ

謝 辞
訳者あとがき
原 注
人名索引
ヤン=ヴェルナー・ミュラー(Jan-Werner Müller)
1970 年ドイツ生まれ.オックスフォード大学で博士号取得.現在,プリンストン大学政治学部教授.政治思想史・政治理論.著書多数.邦訳書に『カール・シュミットの「危険な精神」─戦後ヨーロッパ思想への遺産』(ミネルヴァ書房),『憲法パトリオティズム』(仮題,法政大学出版局,近刊予定),『試される民主主義─20 世紀ヨーロッパの政治思想』(岩波書店,2019年刊行予定).

板橋拓己(いたばし たくみ)
1978年栃木県生まれ.北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了.博士(法学).現在,成蹊大学法学部教授.国際政治史・ヨーロッパ政治史.著書に『中欧の模索─ドイツ・ナショナリズムの一系譜』(創文社),『アデナウアー─現代ドイツを創った政治家』(中公新書),『黒いヨーロッパ─ドイツにおけるキリスト教保守派の「西アーベントラント洋」主義,1925~1965年』(吉田書店)ほか.

書評情報

群像 2019年12月号(評者:山本 圭さん)
週刊読書人 2017年12月15日
日本経済新聞(朝刊) 2017年6月17日
朝日新聞(朝刊) 2017年6月4日
日刊ゲンダイ 2017年5月23日
朝日新聞(朝刊) 2017年4月23日
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