「大衆」と「市民」の戦後思想

藤田省三と松下圭一

二人のデモクラットの思索を対照させながら,戦後日本の「市民」概念がいかに「大衆」を意識しつつ形作られたかを探る本格研究.

「大衆」と「市民」の戦後思想
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著者 趙星銀
ジャンル 書籍 > 単行本 > 政治
刊行日 2017/05/26
ISBN 9784000611978
Cコード 0031
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 432頁
定価 本体5,900円+税
在庫 在庫あり

政治学者の藤田省三(1927-2003)と松下圭一(1929-2015)は,一九五〇年代半ばの日本社会における「大衆」の問題に主眼をおきながら自らの思想を築き上げた.「現代」という時代と格闘した二人のデモクラットの思索を対照させながら,戦後日本の「市民」概念がいかに「大衆」を意識しつつ形作られたかをさぐる本格研究.

プロローグ 「大衆民主主義」再考
 人類最大の危機の日/一九六四年の「現代」/「競争的共存」の時代/「戦後の終わり」をめぐる議論/「第一の戦後」と「第二の戦後」の間/「大衆」と「市民」

序 章 「大衆」と「市民」の概念史
 第一節 「大衆」と「大衆社会」
 第二節 「市民社会」と「市民」
 第三節 『政治学事典』(一九五四年)における「大衆」と「市民」

第一章 敗戦と自由
 第一節 藤田省三――内面の命令への服従
 第二節 松下圭一――文明の中の習慣の蓄積

第二章 天皇制と現代
 第一節 藤田省三――未完の近代
 第二節 松下圭一――民主化と大衆化

第三章 市民と政治
 第一節 藤田省三――原人的市民
 第二節 松下圭一――市民の条件

第四章 先進産業社会の二つの顔
 第一節 藤田省三――合理的なものと理性的なもの
 第二節 松下圭一――「政治ぎらい」の政治学

終 章 「国家に抗する社会」の夢


あとがき
人名索引
趙 星 銀(ちょ さん うん)
1983 年韓国忠清南道生まれ
2006 年韓国延世大学政治外交学科卒業
2015 年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)
現在―明治学院大学専任講師
専攻―日本政治思想史
著書―「「高度成長」反対――藤田省三と「一九六〇年」以後の時代」(『思想』第1054 号,岩波書店,2012 年),「デモクラシー――藤田省三と清水幾太郎」(河野有理編『近代日本政治思想史――荻生徂徠から網野善彦まで』ナカニシヤ出版,2014年)ほか

書評情報

朝日新聞(朝刊) 2017年8月6日
信濃毎日新聞 2017年7月9日
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