岩波ブックレット

《原爆の図》のある美術館

丸木位里,丸木俊の世界を伝える

再評価が進む丸木位里・丸木俊の《原爆の図》はいかに描かれ,世界に衝撃を与えたのか.丸木美術館の学芸員が語る.カラー図版多数.

《原爆の図》のある美術館
著者 岡村 幸宣
通し番号 964
ジャンル 書籍 > 岩波ブックレット > 戦争と平和
シリーズ 岩波ブックレット
刊行日 2017/04/05
ISBN 9784002709642
Cコード 0336
体裁 A5 ・ 並製 ・ 64頁
定価 726円
在庫 在庫あり

原発と原爆を一体のものとして批判していた丸木位里・丸木俊夫妻の先見性が,3.11以後,改めて注目されている.二人の共同制作《原爆の図》はいかに描かれ,それがもたらした衝撃とはどのようなものだったか.二人の生い立ちと遍歴,そして美術史的にも再評価が進む《原爆の図》について,丸木美術館の学芸員が語る.カラー図版多数.

 

<原爆の図丸木美術館>

〒355‒0076埼玉県東松山市下唐子1401 TEL0493‒22‒3266
【交通案内】
東武東上線東松山駅・高坂駅より市内循環バス唐子コース(どちらの駅からも1日2本程度)浄空院入口または丸木美術館北バス停下車,森林公園駅南口よりタクシー10分,つきのわ駅南口より徒歩30分.
休館日:月曜日(祝日にあたる場合は翌平日)

1 川のほとりの美術館
 《原爆の図》のある場所/画家の痕跡の残る場所/《原爆の図》のための展示室/丸木スマの絵画

2 水と油の画家
 太田川のほとり/水墨とシュルレアリスム/屯田兵の開拓村/女絵かきの誕生/原爆を見た画家

3 《原爆の図》の旅
 人間の痛みを描く/共同制作という実験/三部作の完成と全国巡回/無数の記憶を注ぎ込む/原爆報道の解禁と世界巡回/第五福竜丸の被爆と署名運動/再出発と安住の地/加害の記憶に向き合う/虐殺と差別/暴力の根を求めて/痛みへの想像力/時代を超えるつながり

4 二一世紀の《原爆の図》
 戦後五棚年から「三・一一」へ/被爆七棚年の米国展/ミュンヘンの戦後美術展/絵画が呼び起こす想像力/《原爆の図》とともに生きる
岡村幸宣(おかむら ゆきのり)
1974年生.東京造形大学造形学部比較造形専攻卒業,同研究科修了.2001年より原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)に学芸員として勤務し,丸木位里・丸木俊夫妻を中心にした社会と芸術表現の関わりについての研究,展覧会の企画などを行っている.2016年第22回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞を受賞.著書に『非核芸術案内――核はどう描かれてきたか』(岩波ブックレット,2013年),『《原爆の図》全国巡回――占領下,100万人が観た!』(新宿書房,2015年).共著に『「はだしのゲン」を読む』(河出書房新社,2014年),『3.11を心に刻んで 2014』(岩波ブックレット,2014年),『山本作兵衛と炭鉱の記録』(平凡社,2014年)など.

書評情報

東京新聞(さいたま版) 2017年5月11日

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